社長を目指す方程式

2021年、あなたの存在意義と進むべき道を明確化する5つの質問 (1/3ページ)

井上和幸
井上和幸

《今回の社長を目指す法則・方程式:ピーター・F・ドラッカー「5つの質問」》

 あけましておめでとうございます。今年も上司の皆さんに役立つマネジメントのヒント、社長を目指すキャリアのヒントをお届けできれば幸いです。

 新しい年が始まり、一年の計を立てられる上司の皆さんも多いことでしょう。足元ではコロナ禍との戦いが続きますが、こんな時だからこそ、アフターコロナへの想いとイメージを乗せて、大義ある目標を設定してみたいものです。少し青臭いかもしれませんが、ここは大きく、世の中に自分がなすべきこと、貢献したいことをはっきりさせ、旗を掲げてみませんか? そのために、ぜひ知っていただきたいドラッカーから皆さんへの「質問」があります。

 シンプルだからと言って、侮るべからず

 マネジメントの父、ピーター・F・ドラッカーは、存命中にコンサルティングに関わる企業経営者に必ず問うた「5つの質問」がありました。

「『最も大切な5つの質問』とは、今行っていること、行っている理由、行うべきことを知るための経営ツールである。それは、『われわれのミッションは何か?』『われわれの顧客は誰か?』『顧客にとっての価値は何か?』『われわれにとっての成果は何か?』『われわれの計画は何か?』という5つの問いからなる経営ツールである。すべてが行動につながる。何ごとも行動が伴わなければ意味はない」(『経営者に贈る5つの質問』ダイヤモンド社、2008年)

  • われわれのミッションは何か?
  • われわれの顧客は誰か?
  • 顧客にとっての価値は何か?
  • われわれにとっての成果は何か?
  • われわれの計画は何か?

 あまりにシンプルなために、何か肩すかしをくらったように感じる経営者や幹部も少なくないとかねてより言われてきたのが、この5つの質問です。

 何を隠そう、私も、その一人でした。「何だ、一般論的な質問だし、そもそも、だいたい分かっていることだよなぁ」。

 さて、しかし、読者上司の皆さんも、せっかくの年始の時間。この5つの質問について、PC、スマホ、ノートに向かって、ご自身の回答を書き出してみて欲しいのです。

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