働き方

コロナ禍の就活「厳しかった」47.3% オンライン就活「社内の雰囲気が分からない」

 群馬銀行系のシンクタンク、群馬経済研究所(前橋市)がまとめた新入社員意識調査によると、令和2年の就職活動は「厳しかった」とする回答が前回(平成31年)から9・8ポイント高い47・3%に上った。昨年来の新型コロナウイルス禍の拡大で企業側の採用活動に影響が出たことを受け、就職活動も苦戦が目立ったとみられる。

 調査は今年4月に実施。高校や大学などを卒業し、今春、県内企業に就職した新入社員287人(回答率は96・9%)に聞いた。

 それによると、就活への総合評価は「かなり厳しかった」(12・1%)と「やや厳しかった」(35・2%)を合わせほぼ半数に迫った。コロナ禍の拡大で企業説明会を中止したり、採用自体見送る企業も現れ、厳しい受け止めが広がったとみられる。

 群馬労働局によると、令和3年3月末時点の大学卒新卒者の内定率は前年比5・6ポイント減の91・9%。過去10年では東日本大震災翌年の平成24年の90・5%に次ぐ低水準にとどまる。

 コロナ禍での就活は、感染防止のためウェブを活用した選考面接や企業説明会など「オンライン就活」が拡大した。ほぼ3人に2人に当たる64・2%が参加経験があるとし、大卒に限れば71・0%に上った。

 移動時間や交通費の節約などメリットがあるとの回答は56・5%に上り、受け入れられている。しかし、「社内の雰囲気が分からない」など短所を指摘する声も少なくなかった。

 また、就職先を選ぶ際に重視したことを尋ねたところ「職場の雰囲気の良さ」「企業イメージ・社風の良さ」を挙げる回答が目立った。

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