英国、16~17歳へのワクチン接種開始へ

    【ロンドン=板東和正】英政府の諮問機関「ワクチン・予防接種合同委員会(JCVI)」は4日、全ての16~17歳への新型コロナウイルスワクチンの接種を認めるよう勧告した。英政府はこれまで原則として18歳以上の接種を認めていたが、JCVIの勧告を受け、月内にも接種対象を16歳以上に引き上げる。

    米ファイザー製ワクチン(佐藤徳昭撮影)
    米ファイザー製ワクチン(佐藤徳昭撮影)

    JCVIが今回、政府に勧めたのは米製薬大手ファイザー製ワクチンの1回目の接種。2回目を認めるかどうかについては今後、改めて通知するとした。英メディアによると、接種に際し親の同意は不要という。

    若年層への臨床試験(治験)などを経て、ファイザー製の1回目の接種は16~17歳にも安全面で問題がないと判断した。

    極めてまれなものの、2回目の接種後に若者の間で心筋炎などの副反応が多くみられるとの報告を受け、2回目の接種についての結論は見送った。

    英政府によると、3日時点で英国の18歳以上の73・2%が2回の接種を完了した。政府はこれまで重症化リスクの高い家族らと同居している場合などに限り、12~17歳にファイザー製の接種を特別に許可していたが、安全性の検証が十分ではなかったため、成人以外への接種を正式に承認していなかった。

    感染力が強いインド由来の変異株「デルタ株」が若者を中心に感染が広がっている事態を受け、JCVIは未成年の接種が急務と判断した。


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