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4年度予算はコロナ禍からの景気回復優先 閣議決定、財政審は「戦後最大の例外」と徹底抗戦

政府は3日、令和4年度予算編成の基本方針を閣議決定し、「危機に対する財政支出は躊躇(ちゅうちょ)なく行う」と明記して財政健全化よりも新型コロナウイルス禍からの景気回復を最優先する考えを前面に出した。一方、財務省の財政制度等審議会(財務相の諮問機関)も同日、4年度予算編成に向けた建議(提言)を出し、コロナ対応で膨らんだ追加歳出を「戦後最大の例外」と訴え徹底抗戦する構えだ。

閣議に臨む岸田文雄首相(中央)ら=3日午前、首相官邸(矢島康弘撮影)
閣議に臨む岸田文雄首相(中央)ら=3日午前、首相官邸(矢島康弘撮影)

予算編成の基本方針は、岸田文雄首相のこれまでの主張通り「経済あっての財政であり、順番を間違えてはならない」と明記。新変異株「オミクロン株」の出現で不透明感が増す国内景気を下支えするため、当面は積極財政を重視する。

政府が11月中旬に与党側へ示した原案では例年同様に歳出改革で「聖域なき徹底した見直しを推進する」との文言があったが、自民党内で「首相の意向を十分反映していない」など強い反発があり、削除された。

一方、財政審の建議は3日に鈴木俊一財務相へ手渡された。コロナ対応で2年度に計3回にわたって編成した総額73兆円の補正予算はあくまで「例外的な政策対応」だと強調し、新規感染者数の低減傾向を踏まえ今こそ経済政策の〝正常化〟を図るべきだと訴えた。

また、コロナ対応と財政健全化は両立が可能とも指摘。「財政健全化の旗はしっかりと掲げ続けなければならない」とクギを刺した。

財政審は昨年の建議で、「コロナ対応」「経済回復」「財政健全化」の「三兎」を追うと主張したが、感染力の強い変異株「デルタ株」の流行などで経済は低迷し、結局は〝一兎〟も満足に実現できなかった。

足元ではオミクロン株の出現で感染「第6波」が現実味を帯びる中、過去最大の3年度補正予算案と一体で編成する4年度予算案でも、コロナ対応や経済再生に万全を期す必要がある。

政府は基本方針と建議を受けて、4年度予算案の編成作業を本格化する。コロナ禍の収束時期が依然見えない状況で、目の前の景気下支えと、中長期の財政健全化のバランスをどう取るかが改めて問われている。


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