走りと環境性能の双方を追求した「NX450h+」
話題の「450h+」は、大容量のバッテリーを床下に薄く広く低く搭載することで、重厚感のある走行フィールと安定感を両立している。PHEV化で重量増は免れないが、それをネガティブな要素とはせず、むしろ走りの質感に利用している。
そのために、日本車がこれまで挑んでこなかったボディ剛性技術が採用されている(クルマ三昧参照)。たとえば、ドアの開閉の質感を高めるためにドアのラッチを電動制御する「e-ラッチ」を開発したり、ブレーキタッチを上質にするためにブレーキペダルにダンパーを組み込んだりと、細部に走りの質感のための施策に余念がない。
「450h+」をドライブすると「環境車=我慢」という意識が当てはまらないことを実感する。環境車が欲しいから「450h+」を購入するのではなく、走りの質感を求めて「450h+」を購入したら、たまたまPHEVだった…と思えるような上質な走行フィールなのである。
新型NXがラグジュアリーであるために開発したスペシャルな技術は、決して環境のためだけにとどまらない。クルマとして大切な走りの要件を追求しながら環境性能を高めること。その象徴が今回デビューした「レクサスNX450h+」なのだ。
【試乗スケッチ】は、レーシングドライバーで自動車評論家の木下隆之さんが、今話題の興味深いクルマを紹介する試乗コラムです。更新は原則隔週火曜日。アーカイブはこちら。木下さんがSankeiBizで好評連載中のコラム【クルマ三昧】はこちらからどうぞ。