コロナ治療、血漿投与は「推奨せず」 WHOが指針

    世界保健機関(WHO)は7日、新型コロナウイルス感染症の回復者の血液成分である「血漿」を患者に投与する治療方法について「推奨しない」とする指針を公表した。臨床試験の結果、死亡率を下げたり、人工呼吸器の装着が必要になるほどの重症化を防いだりする効果が出ていないことが判明したため。

    スイスのジュネーブにあるWHO本部(共同)
    スイスのジュネーブにあるWHO本部(共同)

    特に、症状が軽い患者に対しては「強く推奨しない」と強調。重症者についても、臨床試験で使用する場合を除いては推奨しないとした。今回の指針は軽症者から重症者まで、約1万6千人が対象となった16の臨床試験の結果を受けたもの。

    回復者の血漿には抗体が含まれていることから、血漿投与療法には期待も集まっていた。WHOは効果が低いことが分かった上、適切な血漿を選別して保管し、投与するという一連の手順にかかる費用と労力が大きいこともあり、大規模に導入することは非現実的だとも指摘した。(共同)


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