給与よりも働き方重視…コロナ禍で変わる“企業選び” 「仕事のほとんどが在宅勤務可能だった」

    新型コロナウイルス禍で働き方が大きく見直される中、転職を考える人の企業選びの「軸」にも変化が生じているようだ。人材サービス大手、エン・ジャパン(東京)が約1万人を対象に実施した調査では、テレワークや勤務時間、勤務地などを重視する傾向が強まっていることがうかがえる。「新常態」(ニューノーマル)の企業選びとは。

    新型コロナウイルス禍で働き方が大きく見直される中、転職を考える人の企業選びの「軸」にも変化が生じている(Getty Images)※画像はイメージです
    新型コロナウイルス禍で働き方が大きく見直される中、転職を考える人の企業選びの「軸」にも変化が生じている(Getty Images)※画像はイメージです

    「無理して出社する必要ない」

    転職サイト「エン転職」の利用者のうち、コロナ禍を経験し、企業選びの軸に変化があったと回答したのは38%。業種別では特に「コンサルティング・士業」」や「マスコミ・広告・デザイン」、「IT・通信・インターネット」で目立った。

    企業選びで最も重視されているのは、「希望の働き方(テレワークなど)ができるか」の44%(複数回答、以下同)。「勤務時間・休日休暇・勤務地が希望に合うか」(35%)が続き、「年収アップができるか」は22%にとどまった。コロナ禍では給与よりも働き方に重きが置かれている傾向にある。

    希望の働き方を重視した理由としては、「テレワークでできる仕事の場合は、無理して出社する必要がないとよく感じた」(33歳女性)、「今の職場でオフィス勤務でないと不可能と思われていた仕事のほとんどが、実際在宅勤務が始まると可能だったのを目の当たりにしたから」(43歳男性)などが挙がっている。

    企業選びの際、勤務時間や休日休暇、勤務地が希望に合うかどうか重視している人からは「家族との時間が増えたことで自分の中の仕事についての考え方が変わった。家族といられる時間を大切にできる勤務時間や、休みなのかなどをチェックするようになった。」(31歳男性)、「息子が小学校低学年のため、休校やリモート学習などに切り替わった際のことを考え、勤務地や時間については家族を優先に考えるようになった」といった声が寄せられた。

    また、企業のことを調べる中で、知りたくても自分で調べ切れなかった情報については、「職場の雰囲気」(56%)との回答が多かった。「コロナ禍でweb上でのやり取りがほとんどなので、実際の職場の雰囲気が分かりづらい」と思う人や「職場の雰囲気や人間関係は、実際に働いてみないと分からない部分が大きい」と考える人が少なくないようだ。

    調査は10月27日~11月24日にインターネットで行われ、10,554人がアンケートに回答した。


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