東京都、重症病床使用率23・3% 高齢者の増加に懸念 モニタリング会議

    東京都は10日、新型コロナウイルスの感染状況を分析するモニタリング会議を開き、都の基準に基づく重症病床使用率が23・3%(9日時点)になったと明らかにした。前週の15・1%から上昇した。都は30~40%に達した段階で、緊急事態宣言を政府に要請するか検討する。感染は高齢者にも広がっており、専門家からは今後2週間程度は重症者の増加が続くとの見方が示された。

    東京都の新型コロナウイルスのモニタリング会議に出席した小池百合子知事=10日午後、都庁(東京都提供)
    東京都の新型コロナウイルスのモニタリング会議に出席した小池百合子知事=10日午後、都庁(東京都提供)

    同じく、30~40%を宣言の要請基準としている酸素投与が必要な入院患者の割合は、14・4%だった。7日までの1週間で65歳以上の新規感染者は1万543人となり、前週の7718人から増加。都医師会の猪口正孝副会長は「重症者数は感染者の波から2週間遅れる。今後も積み上がるのは確実で、高齢者は入院が長引くので重症病床の使用率は当面上昇を続けるだろう」と述べた。

    9日時点の新規感染者数は7日間平均で1万7686人。1日に都民の800人に1人が感染し、80人に1人が濃厚接触者になる水準だという。ただ、前週から1・1倍増にとどまり増加ペースは鈍化している。国立国際医療研究センターの大曲貴夫国際感染症センター長は「ボリュームが大きい20~40代の感染者の増加は収まった一方、高齢者の増加に注意が必要だ」と指摘した。

    感染状況と医療提供体制を示す4段階の警戒度は、前週に引き続きいずれも最高レベルに据え置いた。


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