横浜のジャズバー 人気ドラマのロケで再注目

    数々のドラマや映画の舞台となった同店。なかでも注目を集めたドラマが昭和末期に放送された「あぶない刑事」だった。

    ドラマ「ネメシス」の撮影が行われた「BarBarBar」の2階フロアでコロナ収束とジャズライブの再開を期する竹内真澄さん=横浜市
    ドラマ「ネメシス」の撮影が行われた「BarBarBar」の2階フロアでコロナ収束とジャズライブの再開を期する竹内真澄さん=横浜市

    同店が登場したのは昭和62年4月の第26回放送。ドラマの中でもそのままジャズバーとして使われ、俳優の舘ひろしさん、柴田恭兵さん、浅野温子さんが演じる刑事らが酒を酌み交わすシーンが話題を呼び、同店に客が押し寄せる契機となった。

    店舗のショーウインドーにはいまもドラマのポスターが掲示されており、放送から30年以上たった現在も、インターネットなどの情報をもとに訪れる「あぶない刑事」ファンが少なくないという。近隣でシューティングバー「PEACH・PIT(ピーチピット)」を経営する春日部絢也さん(45)も常連客の一人。「ドラマを通して店舗を知り、雰囲気の良さに引かれて通い始めた」と話している。

    「横浜らしさ」魅力

    春日部さんをはじめ、同店のファンの多くは店舗の魅力について、「横浜らしさにある」と口をそろえる。横浜中華街が近く、ジャズが流れている古い店舗は横浜を象徴するジャズバーのイメージに重なるようだ。

    同店は横浜のジャズ文化の発展に尽力した経済人の鶴岡博氏(故人)が昭和59年に創業した。入り口には赤いネオンランプが光り、店内では1、2階をつなぐ大きならせん階段が目を引く。カウンターの縁や足元には真鍮(しんちゅう)を用いて重厚感を出すなど、内装は随所に趣向が凝らされている。

    竹内さんは「数少ない大人の社交場。関内にあるべき店という矜持(きょうじ)を持って経営している。先代の遺志を継ぎ、ジャズ文化の発信と周辺の活性化に努めたい」と意気込み、コロナ収束後のジャズライブの再開に期待を込めている。


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