秋田市、新スタジアムと大型商業施設など一体整備 イオンタウンも

    秋田市郊外の外旭川地区再開発構想で、民間事業パートナーを選ぶ市の審査委員会は3月31日、全国に大型ショッピングモールを展開するイオンタウン(千葉市)を最優秀提案者に選定したと発表した。市は4月中にも正式な事業パートナーとして基本協定を結ぶ。

    イオンタウンが提案した秋田市外旭川地区の再開発構想の概略図
    イオンタウンが提案した秋田市外旭川地区の再開発構想の概略図

    同構想は、老朽化した市卸売市場(敷地約14ヘクタール)の建て替えに合わせ、隣接する用地にサッカーJ2ブラウブリッツ秋田の拠点となる新スタジアムと大型商業施設などを一体整備するもので、昨年春の市長選の争点にもなった。

    民間から事業提案を公募し、1月から応募のあった3案について審査委員会が選定作業を続けていた。

    イオンタウンの提案は、現在の卸売市場の敷地の数倍の用地に、新卸売市場や屋内式サッカースタジアム、大型ショッピングセンターのほか、農林水産品の地産地消ゾーンや健康増進ゾーン、民間福祉施設などを設ける。

    穂積志市長は「令和4年度中にも基本構想を策定したい」としている。ただ、市まちづくり戦略室は「提案内容を参考に具体的な調整協議を行うため、基本構想では内容が大きく変わる可能性もある」と指摘する。

    穂積市長はこれまで、少子高齢化と人口減少、中心商店街の空洞化などに対応するため、新たに郊外を大規模開発せず、既存の街路を充実させることなどで暮らしやすさを向上させる「コンパクトシティー」を標榜(ひょうぼう)してきた。

    このため、今回の構想ついて、「コンパクトシティーに逆行する」「中心商店街の空洞化がさらに進む」「周辺の既存ショッピングモールへの影響が大きい」など疑問の声も根強い。


    Recommend

    Biz Plus

    Recommend

    求人情報サイト Biz x Job(ビズジョブ)

    求人情報サイト Biz x Job(ビズジョブ)