年収や将来性は? 制御系エンジニアについて徹底解説

制御系エンジニアについて徹底解説

みなさんは「制御系エンジニア」という仕事をご存知ですか?

「興味はあるけど、具体的に何をする仕事なのか分からない」という方もいるのではないでしょうか。

そこで今回は、制御系エンジニアの仕事内容や年収、必要なスキル、資格について紹介します。あわせて、制御系エンジニアと似た仕事と言われている「組み込み系エンジニア」との違いについても触れますので、ぜひ最後までご覧ください。

※画像はイメージです(GettyImages)
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制御系エンジニアの年収と将来性は?

制御系エンジニアの年収は、平均で約500~600万円とされています。若手技術者の場合も約300~400万円と、他の職種と比較すると年収が高い傾向にあると考えられるでしょう。

制御系エンジニアの業務では、専門性の高い情報処理の実務能力や知識が必要となり、スキルや経験値に比例して給与も上昇します。

また、昨今の最新技術の発展は目覚ましく、その技術に対応できるエンジニアの需要も伸びています。そのような背景が年収の高さに影響しており、同様の理由から将来性においても十分に伸びしろがあると言えます。

制御系エンジニアの具体的な仕事内容とは

制御系エンジニアの主な仕事内容は、他の種類のエンジニアと同じく「システムの設計や開発」です。

中でも「制御系」の名の通り、家電製品や自動車、ロボットといった機械の動作のコントロールを担うシステムに携わります。以下は、業務内容を大きく3段階に分けたものです。

1.要件を定義する

システムを作る前に、まずは顧客へのヒアリングを重ね、どのようなシステムにするか方向性を決定します。顧客が求めるシステムを完成させることが、エンジニアの第一目標であるためです。

機械の動作に対してどのように制御すべきかなど、顧客の要望を正確に聞き取ってシステムに落とし込みます。要件を定義する工程で顧客の要望をきちんと把握しなければ、全く違うシステムができあがる恐れがあります。

そのため、最初だからと決して怠らずに取り組むべき業務段階と言えるでしょう。

2.システムを設計・開発する

顧客の要望に沿ったシステムの方向性が決まったら、その要件に従って実際にシステムの設計や開発に移ります。システムやソフトウェアの設計および開発にはプログラミング業務が必須であり、様々なプログラミング言語を駆使して作業に取り掛かります。この段階では、他のエンジニアやプログラマーといったシステム開発チームのメンバーと業務を進めるのが一般的です。

そのため、力を合わせて業務に当たる協調性が求められるでしょう。

3.納品後のフォローやトラブル対応

制御系エンジニアの仕事は、システムが完成して顧客への納品が完了しても終了ではありません。その後も、必要に応じて納品システムのフォローやトラブルなどの不具合に対応します。例えば、納品に際してシステム導入の説明やサポートを行ったり、導入後のフォローを担当したりします。

また、何らかの不具合が起こった場合には、速やかにトラブル解決のために行動することも必要となるでしょう。顧客へのフォローをいかに丁寧に行えるかも信用の獲得に繋がるため、重要な業務の1つです。

組み込み系エンジニアとの相違点

制御系エンジニアとよく混同されがちな職種に「組み込み系エンジニア」があります。

この2つの仕事の違いは、それぞれの仕事内容によって判別が可能です。

【制御系エンジニア】

機械動作を制御するシステムやソフトウェアの開発、導入のサポートや顧客へのシステム説明、不具合に対するフォローを担う

【組み込み系エンジニア】

制御系エンジニアが開発したシステムを、機械や製品の本体に組み込んで正常に作動するように作業する

以上から分かるように、制御系エンジニアはシステムそのものを作り、組み込み系エンジニアは完成したシステムを機械へ導入し、正常に動くように組み込む作業を行う点に違いがあります。

そのため、どちらの役割を担う仕事なのかをしっかり見極める必要があるでしょう。

必要なスキル4選

※画像はイメージです(GettyImages)

ここからは、制御系エンジニアとして活躍するための、特に必要とされるスキルを4つ紹介します。

いずれのスキルも、業務に取り組む中で伸ばすことは可能ですが、制御系エンジニアを目指すのであれば意識して最初から身に付けておきましょう。

1.ロジカルな思考

制御系エンジニアの仕事では、論理的に物事を考えられるかが重要です。例えば、顧客の希望をいかにシステムへ反映させるかはもちろん、設計途中で突然要望が追加される場合もあるでしょう。

その際いかに効率よく、かつ問題なく業務を遂行できるか考え、それらを実行に移せるかによって、納品するシステムのクオリティが左右される可能性があります。

2.円滑なコミュニケーション能力

エンジニア全般に言えることですが、円滑なコミュニケーション能力を発揮できるかどうかもまた、業務をこなす上で欠かせない能力でしょう。

システム開発の肝となる顧客へのヒアリングや交渉はもちろん、同じ業務に携わるチームメンバーと協力して作業を進めることも開発においては重要です。

いかに人とコミュニケーションを図り信頼されるかが、制御系エンジニアとしての力量に関わってきます。

3.情報共有力

情報共有力も、制御系エンジニアとして活躍するためには大切な能力です。

例えば、顧客との打ち合わせ時にはシステムの進捗を分かりやすく伝える必要があります。納品後の導入サポート時やアフターフォロー時も同様です。

また、開発中はチームのメンバーと進捗を共有し合って作業することが求められます。

従って、コミュニケーション能力ともあわせて、情報共有力は人と協力して業務を進めるために欠かせないスキルと言えます。

4.プログラミングスキル

制御系エンジニアにとって第一に求められると言っても過言ではないのが「プログラミングスキル」でしょう。

プログラミングでは「C言語」「Java」「アセンブリ」といった多種多様なプログラミング言語を用いる必要があり、何を使うかはシステムの仕様によって異なります。

そのため、どのようなシステムや機器にも対応できるよう、幅広いプログラミングの知識やスキルを磨いておくことが不可欠です。

おすすめの資格

制御系エンジニアは取得必須の資格がなく、未経験でも十分目指せます。

しかし、資格を保有しておくと役立つだけでなく、業務に必要なIT知識や技術を持っていることの証明にもなるため、必要と感じるものは取得の検討をおすすめします。

以下は、おすすめの資格の一例です。

・エンベデッドシステムスペシャリスト試験

・ETEC(組み込み技術者試験制度)など

これらは、いずれもシステムの開発や設計、構築に関わる十分な知識、スキルを持っているかを問う資格です。従って、これから制御系エンジニアを目指す方や、制御系エンジニアとしてさらに能力を磨きたい方はチャレンジをおすすめします。

まとめ

制御系エンジニアは、システムを開発するだけでなく、顧客との交渉やチームメンバーとの円滑なコミュニケーションを図ることが必要とされる仕事です。

また、機械の要となる制御システムを担うという責任も重大であり、仕事をする中で難しいと思う場面も少なくないでしょう。

ただ、難易度の高い分、自分が開発した制御システムによって機械が動くことで、顧客や様々な人の役に立っているという実感を持てる点や、平均よりも高い年収を得られる点はメリットと言えるでしょう。

加えて、経験を積むことで、さらに上のポジションや職種へのスキルアップも目指せます。

そのため制御系エンジニアは、未経験であっても他IT業種からの挑戦であっても、ぜひ目指したい職種の1つと言えるでしょう。

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