JR赤字路線、国の関与要求で合意 兵庫、鳥取両知事

    JR西日本が、利用者が少なく採算の取れていないローカル線の収支状況を発表したことを受け、山陰線で結ばれている兵庫県の斎藤元彦知事と鳥取県の平井伸治知事が14日、ウェブ会議を行い、路線の利用促進などに取り組んでいくことで合意した。

    鳥取県の平井伸治知事とウェブ会議をする、兵庫県の斎藤元彦知事=14日、兵庫県庁
    鳥取県の平井伸治知事とウェブ会議をする、兵庫県の斎藤元彦知事=14日、兵庫県庁

    JR西は11日、1キロあたりの1日平均利用者数(輸送密度)が2千人未満だった路線を公表。兵庫県内では、同線の城崎温泉―浜坂間で、平成29年度~令和元年度の平均赤字額が11億8千万円に上るなど、4路線6区間で赤字となっていることが明らかとなった。

    会議で平井知事は「問題は収支だけではない。鉄道ネットワークについて、JRにもっと考えを持ってもらいたい」と指摘。斎藤知事は「鉄道は通勤、通学や通院、観光振興など、地域にとって不可欠な公共交通インフラだ。そういうところを認識してもらうことが大切だ」と応じた。

    両知事は今後、路線の維持や存続に向けて、他の自治体とともに国に対して積極的な関与を働きかけることや、利用促進や利便性向上に向けた取り組みを推進することなどで合意した。

    会議後、報道陣の取材に応じた斎藤知事は「JRは民間の経営体としての行動。地域にとっては鉄道は地域の核であるという思いがあり、双方にギャップがある。対立するのではなく、一緒になって沿線の活性化について話し合っていきたい」と述べた。


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