--4月1日付で社長に就任した
「自分の使命は3つ。まずは顧客の発展を手助けするソリューション事業を中核にする。次に複合機事業を拡大する。商品を拡充しつつ、海外展開を強化したい。最後に、人事ローテーションや研修の充実によって社内に挑戦する風土を根付かせたい」
--富士ゼロックスから社名が変わり1年たった
「米ゼロックスとの技術契約が切れた。30社あった販売会社を統合したり、HOYAのIT子会社を買収したり、激動期だった。今年度は当社の価値を顧客に具現化して届ける年にしたい」
--ソリューション事業を強化する上での課題は
「世の中の変化を先読みしたソリューションサービスを展開したい。販社を統合し、さまざまな業種の顧客データを一元化したことで、顧客が気付いていない困りごとを発掘し、改善策を提案できるようにした。国内グループ会社を含む全社員約2万人に対し、ITのテクニックをつける研修と、顧客の課題を発掘するための研修を実施し、全体のレベルを底上げする」
--複合機ビジネスはどう進化させるのか
「海外展開を強化する。後発なので、勝てる国・地域、分野に限定して進めたい。具体的には、地域では欧州や中近東、中南米。最初にスタートするのはバングラデシュ。分野では、写真や商業印刷、医療関連は富士フイルムの販売ルートを活用する。また、品ぞろえを強化し、今後はゼロックス以外への製品供給を強化したい」(米沢文、写真も)
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はま・なおき 慶大経卒。昭和61年、富士写真フイルム(現富士フイルムホールディングス)入社。高機能材料開発本部長などを経て、令和3年富士フイルムビジネスイノベーション取締役専務執行役員。4年4月から現職。東京都出身。