国産「ビスコ」中国へ 輸出本格化、現地SNSを通じてファン拡大

    江崎グリコが、乳酸菌入りクリームサンドビスケット「ビスコ」の中国本土での販売を本格化させた。グループ会社の神戸工場で製造し、輸出。配合成分は日本国内とほぼ同一という。販売拡大に向けては中国のSNSを有効活用しており、現地でビスコファンが広がっているという。

    中国で販売中のビスコ・ミルク味(江崎グリコ提供)
    中国で販売中のビスコ・ミルク味(江崎グリコ提供)

    昨年10月から中国のECサイトで販売し、今年5月にはハイパーマーケット、スーパーマーケット、コンビニエンスストアなど実店舗でも展開を始めた。ミルク味、いちご味の2種類。実店舗では24枚入りの大箱を20元(400円)前後で、ECサイトでは48枚入りの大袋を40元(780円)前後で販売している。

    江崎グリコによると、ビスコの本格的な海外展開は今回が初めて。中国の子供向け菓子市場は約6000億元(11兆6400億円)規模とされ、年10%以上の成長を維持している。

    中国での健康志向も高まりも、進出を後押しした。ビスコは乳酸菌のほか、食物繊維やカルシウム、ビタミンB1・B2・Dを配合。江崎グリコ広報部は「中国では砂糖不使用のキャンディー、カルシウム豊富なチョコレートなど、健康に配慮した商品の売れ行きが良好」とし、「ビスケットカテゴリーでは“健康”を軸にした参入の余地があった」という。

    現地では食や健康への感度が高い消費者に向け、SNSを使い分けながら商品を訴求していく戦略だ。中国関連会社が持つファン数163・5万の微博(ウェイボ)アカウントでは、ビスコの関連情報を幅広く発信。さらに微信(ウィーチャット)ではECサイト購入者を対象に作成した非公開グループを活用する。ユーザーとコミュニケーションをとりながら、ブランドの理解促進を図り、リピーターを増やしていくとしている。


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