東邦ガスは2日、愛知県知多市の施設で陸上養殖中の「トラウトサーモン」の初出荷に向けて、水揚げ作業の様子を報道関係者に公開した。都市ガスの原料である液化天然ガス(LNG)で冷却された海水を使い、実証実験を進めている。
この日は計約500匹のサーモンを締め、血抜きした。今月中の全体の出荷量は4トン(約2千匹)程度を予定する。「知多クールサーモン」のブランド名で東海地方のスーパーを中心に店頭に並ぶという。担当者は「さっぱりしていて、老若男女の皆さんに食べていただける味になったと思う」と力を込めた。
東邦ガスは昨年11月から、日本水産と共同で実証実験を開始。マイナス162度のLNGに熱を伝えて気化する際に海水を利用している。温度が低下した海水の多くを海に放出していたが、この海水をサーモンの水槽に入れて再利用する。