英政府 離脱協定の変更法案を提出 EUは反発

    【ロンドン=板東和正】英政府は13日、欧州連合(EU)と結んだ離脱協定に盛り込まれている通商ルールの一部を変更する法案を英議会に提出した。EU側は、英国の一方的な変更の動きに反発している。

    トラス外相=ロンドン(英議会提供、ロイター=共同)
    トラス外相=ロンドン(英議会提供、ロイター=共同)

    英国は2020年末でEUを完全離脱したが、北アイルランドと英本島との間の物流に税関手続きを設ける通商ルールが決まった。北アイルランドとEU加盟国のアイルランドとの間で国境管理を復活させないためで、北アイルランドの帰属を巡り約30年間続いた紛争の再燃を防ぐ措置だった。このため、英本島と北アイルランドとの間には通関手続きが必要となり、英国内での物流の停滞につながった。

    新法案では英本島と北アイルランドの間の物流のうち、一部の通関手続きを緩和する措置などが盛り込まれており、トラス英外相は「北アイルランドが直面する問題に対する合理的かつ実際的な解決策だ」と強調した。

    しかし、EU欧州委員会のシェフチョビッチ副委員長は13日の声明で「一方的な行動は双方の信頼関係を損なう」と懸念を表明。英国への法的手続きも辞さない考えを示した。


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