先進7カ国(G7)は首脳声明で、気候変動対策に意欲的な国を集めた「気候クラブ」の年内設立を目指すことを打ち出した。議長国ドイツのショルツ首相肝いりの構想で、G7を中核に、中国やインドなども巻き込み取り組みを加速させることを狙う。
声明によると、クラブではメンバー国の産業部門を中心に温室効果ガス排出削減の強化を図る。対策が緩い国に生産が移転して世界全体の削減が進まない事態を防ぐため、新興国を含め多くの国に参加を呼びかける。
具体的取り組みとして、炭素排出に価格を付けて削減を促す「カーボンプライシング」を例示。産業部門を共同で変革することも挙げた。
一方、声明では、世界的に喪失が続く生物多様性の保全を進める姿勢も強調した。2025年までに自然に有害な国際開発援助をやめるとした。(共同)