欧州勢、高性能PHV相次ぎ投入 VWやBMW、日本のエコカー市場に攻勢

 
フォルクスワーゲングループジャパンが発売したPHV「ゴルフGTE」をお披露目するスヴェン・シュタイン代表取締役(左)=8日、東京都港区港南のTHEGRANDHALL

 欧州の自動車メーカーが家庭用電源で充電できる「プラグインハイブリッド車(PHV)」を日本市場に相次いで投入する。フォルクスワーゲン(VW)グループジャパンは8日、主力車「ゴルフ」のPHVを国内で発売し、独BMWもスポーツ用多目的車(SUV)「X5」のPHVを発表した。ハイブリッド車(HV)が大きなシェアを占める日本市場だが、欧州勢は温室効果ガスの排出をより抑え、走行距離も確保できるPHVでエコカー市場に攻勢をかける。

 ゴルフのPHV「GTE」は、約3時間の充電で電気モーターのみでも最長53.1キロを走行できる。ガソリンエンジンと組み合わせたハイブリッド走行は燃費が1リットル当たり23.8キロで、「街中に住み、週末は遠距離を走るドライバーに良い選択肢だ」(スヴェン・シュタイン代表取締役)。価格は499万円で、最高38万円の補助金を受けられる。

 独BMWはX5のPHV「xDrive40e」の納入を12月に開始する。大型SUVながら電気モーターのみでも時速120キロまで速度を上げられ、最長31キロ走ることができる。

 排気量は2000ccで価格は927万~993万円。開発責任者のゲルハルト・ティール氏は8日の発表会で「PHVで攻勢をかける第1弾だ」と述べ、主力の「3シリーズ」など3モデルにPHVを来年投入する方針を示した。

 また、メルセデス・ベンツ日本は昨年12月、高級セダン「Sクラス」のPHVを投入。年内には主力の「Cクラス」でも発売する予定で、「まだまだ可能性を引き出せる車種だ」(上野金太郎社長)。

 次世代自動車振興センターによると、2013年度の販売台数はHVが101万3235台に対し、PHVは1万2972台とHVの約1%。HVの豊富なラインアップに比べ、「車種の選択肢が限られている」(VWグループジャパン)ことが要因とみられる。

 国内勢でも三菱自動車がSUV「アウトランダー」のPHVを展開しているが、14年度の販売は英国が1万台、オランダが7400台と欧州が日本の8600台を上回る。同社は「補助金などが充実している」(広報部)と説明する。