トヨタ、ベア1500円決着 一時金は満額 きょう集中回答日

2016春闘

 トヨタ自動車は15日、2016年春闘で、賃金水準を底上げするベースアップ(ベア)について労働組合が月額3000円を要求したのに対し、1500円と回答する方針を固めた。過去2年より低い水準で、15年実績を大幅に下回った。経営側が同日に方針を提示、16日の集中回答日に正式に伝える。組合側も受け入れる方向で、トヨタの労使交渉が事実上決着した。

 組合が前年と比べ0.3カ月分多い7.1カ月分を求めた一時金(ボーナス)は、これまでの好業績を背景に6年連続で満額回答とする。日産は3000円のベア要求に満額での回答を検討している。

 トヨタの労使は、14年にベア2700円(要求額は4000円)、15年には過去最高となる4000円(同6000円)で妥結した。今回の回答額は15年実績の半分以下にとどまる。

 新日鉄住金など鉄鋼大手は、ベアに当たる2年間の賃金改善が月額計2500円で決着した。鉄鋼は2年分をまとめて交渉しており、前回の14年春闘を500円上回る。鋼材価格の低迷で経営環境は厳しいものの、自動車などとの格差が一層広がりかねないと判断した。労働組合側が要求した16年、17年それぞれ4000円(2年分で計8000円)は大きく下回った。

 大詰めを迎えた今年の春闘は統一交渉をした電機大手が1500円で決着する見通し。年明け以降の円高・株安で今後の業績に不透明感が強まるなど環境が大きく変化。政府がデフレ脱却に向け賃上げを要請する中、経営側はベアに慎重な姿勢を示していた。