トヨタ、2月国内生産18.8%減 愛知製鋼事故で9万台影響

 
愛知製鋼の知多工場=2月、愛知県東海市

 トヨタ自動車が28日発表した2月の国内生産台数は前年同月比18.8%減の22万3850台となり、7カ月ぶりに前年割れだった。グループの愛知製鋼で1月に起きた爆発事故により国内の組立工場を約1週間稼働休止したことで、「約9万台(押し下げの)影響があった」(広報部)ためだ。

 生産の遅れで国内販売は11.1%減の11万8587台と5カ月ぶりのマイナスだった。輸出は稼働休止に加え、原油安により景気が悪化する中近東向けの減少などで14.3%減の12万327台だった。

 その結果、世界販売は3.3%減の65万6000台と5カ月ぶりの減少に転じた。ダイハツ工業と日野自動車を含むグループの世界販売は3.6%減の74万1000台だった。

 トヨタは4月から休日出勤や残業によって生産を増やし、「8~9月をめどに(生産計画を)回復したい」(広報部)としている。

 また、国内の自動車大手8社が同日まとめた2月の国内生産は7.4%減の72万853台で、3カ月連続の前年割れとなった。トヨタの減少に加え、軽自動車を中心に国内販売が引き続き低迷していることが響いた。