パナソニック、インドに電池工場新設 9月稼働、初年度2万台計画
パナソニックは5日、インドに産業用のリチウムイオン電池の組立工場を新設する方針を明らかにした。電力不足による停電が頻発するインドでは蓄電池の需要が高まっている。現地での組み立てに切り替え、顧客の要望に素早く対応できるようにして生産効率も高める。
工場はインド北部ハリヤナ州ジャジャールにある生産拠点「パナソニックテクノパーク」内に建設、9月から稼働を開始する。初年度の生産能力は年間2万台で、需要動向に応じて増やす計画だ。
パナソニックは現在、インドでATM(現金自動預払機)や携帯電話の基地局向けに、停電時に備えるリチウムイオン電池を供給中。インド政府は電力不足を補うために再生可能エネルギーの導入を目指しており、出力変動を抑える蓄電システムの需要も拡大すると判断した。
パナソニックのインド子会社のマニッシュ・シャルマ社長はフジサンケイビジネスアイのインタビューに応じ、「効率性も高まり、顧客に応じた商品展開も可能になる」と説明。また、スマートフォン市場のシェアを2018年度には現在の2.5~3%から、10%に引き上げる考えを表明。「監視カメラなどのセキュリティー事業の強化も図り、同年度のインド事業の売上高を15年度見込みの14億ドルから30億ドルにする」と語った。
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