三井住友海上火災保険 米保険市場で新たな事業投資も
トップは語る□三井住友海上火災保険社長・原典之さん(60)
--国内事業戦略の柱は
「社会構造の変化に合わせた商品提供の取り組みを加速させる。4月1日付で、既存の枠組みにとらわれない商品開発とITを活用したビジネスモデルを考える2つの新組織を設立した。スマートハウス向けの火災保険とホームセキュリティーサービスを組み合わせた商品などが考えられる。営業現場からの問い合わせやお客さまへの提案に人工知能(AI)を使うことも検討したい」
--海外事業戦略の柱は
「2月に英アムリンの買収を完了した。両社の再保険事業などの統合作業を進めている。アムリンの保険引き受けのノウハウと当社のアジア地域の販売網を使って、現地企業の契約を増やしたい。世界最大の保険市場である米国で、新たな海外事業投資も考えたい。アムリンの最高経営責任者(CEO)や海外にいる当社の役員らが一緒に海外事業戦略を議論する場を設ける」
--日銀のマイナス金利政策の保険事業への影響は
「金利の低下が進んだ昨年来、国債を減らし、外国株式や外国債券、投資ファンドの運用比率を高めてきた。タイの洪水で多額の保険金を支払った影響で、こうしたリスク資産は減らしてきたので、資産運用会社での研修などを通じてリスク資産の運用に詳しい担当者を増やすことにも取り組む」
--車の自動走行技術が進展すると、自動車保険はどうなるか
「今の自動車保険の枠組みで、完全な自動走行による事故に対応することは難しい。誰が事故の責任を負うのかという問題があるからだ。ただ、損保会社の役割は間違いなく残る。将来の自動車保険のあり方については、国の研究会への参加や自動車メーカーとの意見交換を通じて、検討している」
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【プロフィル】原典之
はら・のりゆき 東大経卒。1978年大正海上火災保険(現三井住友海上火災保険)入社。三井住友海上名古屋企業本部長、専務、副社長などを経て、4月1日から現職。長野県出身。
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