ファミリーマート GMS改革は地域密着で地盤固め

トップは語る

 □ファミリーマート会長・上田準二さん(69)

 --ユニーグループ・ホールディングスとの経営統合後の展望は

 「2020年に2万店強という数字を掲げているが、これは最低限の目標。3年ぐらいの気持ちでやりたい。看板替えの期間も2年半程度の計画だが、経営統合は経験してきている。一気にやって期間も前倒ししたい」

 --首位のセブン-イレブン・ジャパンへの対抗策は

 「商品力や店舗運営などに差がある。商品開発などに磨きをかけないといけない。通常の物販以外のサービスも充実させる必要もある。質を上げるためにも規模は必要。規模が小さいところが質を上げるといくらいってもできることは限られているからだ」

 --国内コンビニ店舗は約5万5000店に増えてきた

 「従来型の市場や立地条件であれば5万店で飽和すると思っていた。“駅ナカ”など新市場を開拓してきたが、その余地も狭まっている。業界全体で6万店ぐらいが一つの目安で、その後も増えるのなら、他のチェーンの市場を奪っていくことになる」

 --新しい持ち株会社の社長として現場復帰する

 「3年前に中山勇・現社長を後継者に決め、社長を約11年やりきった気持ちもあった。ただ、昨年から始まった経営統合の協議をみているうちに、両社を客観的に見られる者が必要で、私にやってほしいという話もあったし、私がやらないといけないと感じた」

 --総合スーパー(GMS)改革が焦点だ

 「今の時代に合わなくなった業態なのか検証は必要だ。地域密着のGMSには堅調な会社も多い。不採算店については、一定程度の店舗閉鎖は必要だ。ユニーもまずは東海地区で地盤を固め、衣料や住宅関連品を売る2階、3階の改革をしないといけない。お客さんがこないなら温泉とかジムなど別の施設に換えてもいい」

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【プロフィル】上田準二

 うえだ・じゅんじ 山形大文理卒。1970年伊藤忠商事入社。プリマハム取締役などを経て2000年ファミリーマート入社。同社顧問、社長などを経て13年1月から現職。秋田県出身。