ソニー、長崎と大分の両工場は17日に復旧 熊本は点検進まず
熊本地震熊本県とその周辺には、さまざまな電子機器に組み込まれて重要な役割を果たす半導体などの生産拠点が集積している。
ソニーは画像処理を行う半導体を生産する熊本工場(菊陽町)が14日夜に停止。16日午前にも長崎(諫早市)と大分(大分市)の両工場でも一部のラインが停止した。
17日午後には大分と長崎のラインが復旧。余震が続いた熊本に関しては点検が進まず、週明け18日も、少なくとも朝からの稼働再開は難しい情勢だ。点検が終わり次第、結果を精査して再稼働の可否を決める。
画像センサーはスマートフォン向けに引き合いが強く、増産を繰り返してきた。アップルの「iPhone(アイフォーン)」減産などで需要の拡大は一服しているとみられるが、同社の業績を牽引してきたデバイス事業だけに、影響が懸念される。
三菱電機も、熊本県にある半導体工場(合志市)と液晶工場(菊池市)の稼働を停止。15日夕にはいったん、復旧に向け現場で確認作業を始めたが、再び地震が起きて避難した。「生産再開のメドは立っていない」(同社)という。
半導体大手のルネサスエレクトロニクスは川尻工場(熊本市)の稼働を14日から停止。16日の地震で「被害の拡大が確認された」(同社)としており、再稼働のメドは立っていない。
この工場では、自動車のエンジンなどを制御する半導体を生産しているが、東日本大震災の被災時には同種の製品をつくっていた茨城県の工場が被災し、自動車生産に大きな影響を与えた。その教訓から同社は、工場の耐震化と在庫の積み増しを行ってきた。
また、一部で生産が止まっても、他の生産拠点で早期に代替生産することが可能なようにネットワーク化を進めた。このため、工場の稼働停止が長引いても、比較的安定した供給ができる見通し。ただ、関連する他社の工場も被災しているとみられ、サプライチェーン全体が早期に復旧するかは不透明。自動車生産に一定の影響を与える可能性は否定できない。
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