三菱自の燃費不正 S&P、格下げ方向で検討
米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は22日、燃費データを改竄(かいざん)した三菱自動車の長期会社格付けを、引き下げ方向で検討する「クレジット・ウオッチ」に指定したと発表した。
現在の格付けは「ダブルBプラス」。今後、ブランドイメージの低下で販売台数が大幅に減少したり、巨額の関連費用負担を求められたりして収支悪化が長引く場合は、格下げする可能性があると説明している。
一方、22日の東京株式市場では、三菱自の株価が3日連続で急落した。終値は前日比79円(13.6%)安の504円で、問題発覚前の19日終値から4割超も安い水準に落ち込んだ。
石井啓一国土交通相が22日の記者会見でユーザーからの対象車買い取りを含めた対応を求めるなど影響が拡大しており、業績への深刻な打撃は避けられないとの見方が広がった。
市場では「企業としての存続に関わる事態に追い込まれている。度重なる不正発覚で、もはや機関投資家の運用対象にはなり得ない」(大手証券)との厳しい見方が出ている。
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