「トップ スーパーNANOX」

フジテレビ商品研究所 これは優れモノ
「トップスーパーNANOX」(容量450グラム、価格はオープン価格)は、1本で45回の洗濯が可能(1回当たり水30リットル、洗剤10グラム使用時)

 □ライオン 衣料用液体洗剤「トップ スーパーNANOX」

 ■皮脂汚れ 新成分で浮かせて落とす

 来週末からゴールデンウイークがスタートする。連休中は、いろいろなスポーツイベントに参加したり、近所の公園で汗を流したりする人も多いのではないか。今回の「これは優れモノ」は、皮脂汚れを徹底的に落とす衣料用洗剤を取材した。

 ◆複雑化する繊維構造

 「最近は繊維構造の複雑な衣料品が増え、節水型の洗濯機が一般的になるなど、汚れ落としという点で、衣料用洗剤にとっては厳しい環境にあります」とライオンファブリックケア事業部の日俣創達(ひまた・そうたつ)さん(34)。

 下着などは綿100%が主流だったが、最近の機能性肌着では、繊維構造の複雑な化繊が一般的で、体から出る皮脂汚れが絡みやすく、汚れが落ちにくくなっている。汚れ落としに有効な水も、最近の洗濯機では、節水の方向にあり、洗剤それ自体での汚れ落とし機能の強化が求められているのだ。

 現在、衣料用洗剤には粉末、液体、液体超コンパクト、タブレットなどの4つのタイプがある。ライオンの調べによると、2010年に粉末タイプのシェアが5割近くあったが、ここ5年で半減し、現在は液体タイプが市場の6割強を占めている。特に液体超コンパクトは、買い物の際にかさばらず、洗面所など狭い場所にも置けるということが人気の秘密だという。

 「1980年以降、衛生意識の高さから、洗濯の回数もずっと伸びてきましたが、共働き家庭や単身者の増加で2010年以降は減る傾向にあります」(日俣さん)

 さらに、業界全体で衣料用洗剤の機能強化に取り組んだ結果、どの洗剤も同じという意識が消費者の間に浸透(コモディティー化)してしまった。これに加え、洗濯しても黄ばみや黒ずみの原因となる皮脂汚れが落としきれないなど、既存の洗剤への不満の声もアンケートで明らかになった。

 そこで、今年2月からライオンが独自に開発した高洗浄成分(MEE)や繊維の中まで浸透し、汚れを浮かせる新成分LO(リフトアウト)を配合した「トップ スーパーNANOX(ナノックス)」の販売を始めた。

 ◆少しの量でOK

 「新成分LOが、繊維一本一本に浸透して、繊維に絡みつく皮脂汚れを浮かし、高洗浄成分MEEが浮き上がった汚れを分解します」(日俣さん)。MEEは、高濃度で配合しても固まらず、強い洗浄力を発揮するという。少ない容量に濃縮した洗浄成分を配合する必要のある超コンパクト洗剤には欠かせない成分だ。

 「洗濯時に水量が少なかったり、まとめ洗いしたりすると一度落ちた汚れが、別の衣類に付着する再汚染が発生しますが、スーパーNANOXではこれを抑制します」(日俣さん)。衣料用洗剤本来の「汚れを落とす」という機能を強化することで、コモディティー化した衣料用洗剤のマーケットを変える商品になるかもしれない。

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 ≪interview 担当者に聞く≫

 □ライオン ファブリックケア事業部副主任・日俣創達氏

 ■指名買いもあるほど好調な出だし

 --発売後2カ月の売れ行きは

 「まとめ洗いでも丸めた靴下でも汚れがきれいに落ちる実験をCMで流した。シンプルな内容だが、消費者には分かりやすかったのだろう。衣料用洗剤では珍しいことだが、店頭での指名買いもあるほどで、好調な出だしだ」

 --市場には粉末や液体などさまざまなタイプがある

 「1980年代前半までは、一抱えほどの大箱に入った粉末洗剤が一般的だった。液体超コンパクト洗剤が登場以後、場所もとらず、すすぎも1回だけで済むタイプが伸びている。1回に使う量や節水などの経済性から、消費者に受けた。今後もこの流れは変わらないと思う」

 --コンパクト化でのメリットは

 「消費者にとっては、置き場所に困らないということが大きい。容量はコンパクト(450グラム)だが、弊社のレギュラーサイズ(900グラム)より1.3倍の回数の洗濯ができる。サイズが小さく軽いので、運送などの物流効率もよくなり、結果としてCO2も削減できる。狭い売り場で多くの商品を陳列させることも可能になった」

 --衣料用洗剤の効能はどれも同じだが

 「技術革新の結果、洗剤の機能は高くなったが、コモディティー化も進んだ。低価格の洗剤でも、それなりの効能を持つことになり、それを選ぶ消費者も少なくない。われわれは汚れを落とすという、衣料用洗剤の原点にかえって、この機能を強化・強調することで新たな市場を開拓したいと考えている」

 --海外での展開など

 「“トップ”ブランドの衣料用洗剤は、すでにアジア数カ国で販売している。一口にアジアといっても、洗濯の仕方やニーズに地域差があるので、製品投入では、今後もその辺を見極める必要があるだろう」

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 ■フジテレビ商品研究所

 「企業」「マスコミ」「消費者」をつなぐ専門家集団として1985年に誕生した「エフシージー総合研究所」内に設けられた研究機関。「美容・健康科学」「環境科学」「食品料理」「生活科学」の各研究室で暮らしに密着したテーマについて研究している。

 http://www.fcg-r.co.jp/lab/