サミット影響 「伊勢うどん」人気じわり
ぐるなびのチョットぐな話5月26、27日に三重県伊勢市賢島で主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)が開催される。伊勢のご当地グルメの一つ「伊勢うどん」がじわじわと人気となっている。
伊勢うどんとは、約400年も昔から伊勢市周辺で食べられてきた伝統あるうどん。太い柔らかめの麺に甘めのしょうゆタレを絡ませて食べる。伊勢神宮を参拝する旅人の疲れた体に負担をかけないようにできたとも言われている。ふわふわした食感と麺に絡む甘めのタレは、コシが強くだしで食べるイメージを覆すうどんだ。
飲食店情報検索サイト「ぐるなび」に伊勢うどんを掲載している飲食店数は、この1年間で1.3倍、検索数は2.8倍にも増加。伊勢志摩でサミットが開催されることが発表された昨年6月を境に伸びており、伊勢志摩サミットの影響は大きいと言えるだろう。加えて、ここ数年続くB級グルメのブームで各地のご当地グルメへの関心が高まったことや、伊勢神宮への参拝者の増加なども、徐々に認知が広がる背景にありそうだ。
都内唯一の伊勢うどん専門店「ISE-UDON BAR 伊勢物語 GINZA」では、釜玉うどんやみそ煮込みうどんなど7種類にアレンジされた伊勢うどんを提供している。「主人が麺類が好きで、各地の麺を食べ比べているうちに伊勢うどんのおいしさにひかれて提供を始めました」と語るのは、同店のオーナー、みっしぇるさん。系列店では20年ほど前から提供を始めており、昨年の10月にうどんをはじめ伊勢の食材に特化した同店をオープンした。
「讃岐うどんの強いコシの印象が強いため、初めて食べた人は柔らかい食感に驚きます。一度おいしさを知るとくせになり、リピーターになる人が多いですね」とみっしぇるさん。「昔はうどんを外食することが少なく、風邪をひいたときに母親が作ってくれるイメージでした。その頃の柔らかく作った体に優しいうどんが、伊勢うどんの印象と重なり懐かしく感じるのかもしれません」と話す。消化も良いため、飲んだあとのしめにも良さそうだ。平日のランチタイムは近隣で働く人たち、休日は家族連れなど同店の客層は幅広い。外国人も多く訪れ、「“うどんはコシ”のイメージを持っていないため、抵抗なく食べてもらえる」と言う。
同店ではうどんの他にも伊勢エビや松阪牛をはじめ、脂ののった伊勢マグロや今が旬のハマグリ、サメ肉を塩漬けにした「サメタレ」、地元でしか出回らない「ウタセエビ」、みかんジュースや焼酎にいたるまで、現地から直送されたものを提供している。みっしぇるさんは「気軽に楽しんでもらうため、高級品のイメージがある伊勢エビや松阪牛をカジュアルなハンバーガーにアレンジしました。現地の人に新しい食材を紹介してもらい積極的に取り入れています。伊勢志摩サミットで三重県グルメの認知が広がり、お店で食べたことが現地へ足を運ぶきっかけにもなってくれればうれしいですね」と、笑顔を見せた。
地方の食材に特化することは、他店との差別化にもつながる。ユーザーにとっては、まだあまり知られていない食材を食べられる機会にもなる。このゴールデンウイークは伊勢へ出かけて、伊勢グルメを楽しんでみるのはいかがだろうか。
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■ぐるなび
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