北京モーターショー 在庫増、安値競争で消耗戦 日本勢攻勢も
25日に開幕した北京国際モーターショーには日米欧などの大手自動車メーカーが集結し「世界最大の市場」中国の消費者にアピールしようと数多くの新型車を披露した。景気が減速する中でも中国の新車市場はプラス成長を保っているが、見かけ上の堅調さの陰で、業界全体の生産設備の過剰は深刻なレベルに達し、各社は安値販売を強いられるなど消耗戦に陥っている。
「革新的な技術を搭載した新商品によって、ホンダの(今年の)販売は市場全体の伸びを上回るように努める」。ホンダの現地法人の水野泰秀社長は最新のターボエンジンなどを紹介しながら、強気の目標を示した。
中国の2015年の新車販売台数は前年比4.7%増の約2460万台。世界2位の米国(約1747万台)を大きく引き離し、日本市場の約5倍に達する規模だ。中でもホンダやトヨタは15年の販売台数が過去最高を記録するなど、日本勢は攻勢を強めている。
◆深刻な生産力過剰
中国の新車販売が伸び続けている要因として、昨年秋から実施している減税措置の効果も大きい。日産自動車の現地幹部は「需要全体の2~3%分は減税で押し上げられている」と分析する。
だが「減税によるてこ入れは需要の先食いにすぎない」(日系メーカー関係者)。減税は年内に終了する予定で、日本でも過去にエコカー補助金の終了後に起きた反動減を懸念する声が強まっている。
さらに深刻なのが、中国では鉄鋼や石炭と同様に自動車業界でも需要をはるかに上回る生産設備を抱えている問題だ。中国は業界全体で年間3000万~3500万台の生産能力があるとされ、日本の年間総生産台数に相当する設備が余っている計算だ。
この結果、各社が過剰在庫をさばくため大幅に値引きしているのが現状で、マツダの稲本信秀専務執行役員は「トレンドとして(過当競争は)どんどん悪化している。中国市場は決して良い状況ではない」と説明する。
ショーには、燃費データを不正に操作していた三菱自動車も出展し、新型のスポーツタイプ多目的車(SUV)などを披露した。現地合弁会社の杜志堅副社長は記者団に対し「中国で販売している車に問題はない」と不安払拭に努めた。
◆三菱自問題も影
不正問題は中国国営中央テレビのニュースでもたびたび取り上げられ、注目度は高い。ネット上では「三菱がまた不祥事を起こしたか」との反応が飛び交う。中国市場で三菱自の存在感は小さいが、同社にとっては日米に次ぎ3番目に販売台数が多い市場だけに、販売への悪影響が懸念される。(北京 共同)
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