三菱自の燃費不正、世界に追及拡大 米当局、追加試験を命令 ドイツでも報告要求

 

 米環境保護局(EPA)は26日、燃費データ不正問題を起こした三菱自動車に対し、米国で販売した車について、燃費データに関する追加試験を新たに行うよう命じることを明らかにした。欧米メディアが報じた。

 ドイツ運輸省も国内で問題車両が販売されているかどうか三菱自動車に報告を要求しており、追及の動きが世界的に広がってきた。

 EPAは昨年9月、ドイツのフォルクスワーゲン(VW)による排ガス規制逃れをいち早く暴き、追及してきた。三菱自動車の問題でも厳しい姿勢で臨む可能性がある。EPAは三菱側に不正があったかなどの情報提供も求めたが、ロイター通信によると、EPAは自ら追加試験を行うかどうかについてコメントを避けた。

 今回の問題をめぐっては、米道路交通安全局(NHTSA)も三菱側に情報提供を求めている。三菱自動車は「米国の法規に沿った走行試験の実測データがあるので、米当局に報告したい。新たな対応を命じられれば、真摯(しんし)に対応する」(広報)と話している。

 三菱自動車の昨年の世界販売は約107万台。このうち米国はスポーツ用多目的車(SUV)を中心に約9万5000台を販売し、日本の約10万2000台に匹敵する規模となっている。(ニューヨーク 共同)