東邦銀行金融商品営業部・奥玉雪絵調査役(2)
フロントランナー 地域金融□東邦銀行金融商品営業部・金融商品推進課
■顧客のニーズに合わせたトーク
東邦銀行で支店の預かり資産営業を強力に支援しているマネーアドバイザー(MA)の奥玉雪絵調査役。
奥玉氏が行っている支店担当者への指導の特徴は「すぐに実践できる」具体的なトークの進め方を教えることだ。
担当者から顧客の属性やこれまでの取引内容を聞いた上で、「まずはこれを確認してこう提案する」「こう切り返されたらこう説明する」など、想定される応酬話法のシナリオを示す。 例えば、預金で十分だといわれたらインフレへの備えの必要性を説明する、投資に回せる資金がないといわれたら積み立てを提案する、投資信託は怖いといわれたら保険や外債など別の角度からニーズを探るといった調子だ。そのパターンは顧客ごとにすべて異なる。
さらに、場面に応じてパンフレットや資料をどのように使えば効果的に説明できるのか、各種ツールの活用方法も丁寧に指導する。ここまできめ細やかに提案の進め方を指導することで、経験の浅い担当者でも積極的にアプローチに臨むことができ、少額でも自力で成約までつなげることができれば大きな自信がつく。こうした成功体験を応用していくことで、担当者はおのずとさまざまなタイプの顧客に対応できるよう成長していくわけだ。
具体的な商品を提案する場面でのノウハウでは、まず投資信託の提案にあたっては「コア・サテライト運用」を重視。国内外のさまざまな資産に分散投資を行う「バランス型・ラップ型ファンド」を中心としたコア商品をベースに、リターンや“投資の楽しみ”を追求するサテライト商品を加える運用手法だ。
中国の景気減速を震源に市場が混乱した「チャイナ・ショックでは、株式を筆頭に多くの資産が値を下げたが、それでもコア商品の下げ幅は他に比べて小さなものでした。このような過去の価格変動などを示せば、お客さまにもコア運用の有効性を理解していただける。こうしてコア運用への理解を得たうえで、お客さまのニーズに応じたサテライト商品を提案することがポイント」(奥玉)だという。
担当者と一緒に相談対応にあたることも多い奥玉氏。サテライト商品に関しては、積極的にリターンを狙う視点だけでなく、「この国に魅力を感じる」「この産業の成長に期待している」など、顧客の興味・関心に注目。特定の国やヘルスケア産業に特化したファンドなど、ラインアップの中から顧客の好みに合った商品を絞り込んでいくという。
◇
(編集協力)近代セールス kindai-sales.co.jp
関連記事