TDK 秋田の新工場、最先端の製造拠点に

現場の風
TDK常務執行役員・吉原信也氏

 □TDK常務執行役員・吉原信也さん(60)

 --秋田県の主要製造拠点(本荘工場、稲倉工場)内に今夏、2つの新棟を完成させる

 「最先端のものづくりを試すファーストラインという位置づけだ。特に電子部品について、英知を結集して作るプロセスを見直し、品質、コストを含めて最適な手法を構築するのが目的だ。準備は、予定通りに進んでいる」

 --日本国内では8年ぶりの工場建設となる

 「(創業まもなく工場を建てた)秋田で電子部品をつくるということは、国内でしっかりとしたものづくりをしていくというメッセージだ。プロセスの考え方、作り方を実証してみせるマザー工場の役割を果たし、世界のどの工場でも同じ品質の製品を作ることができる『ロケーションフリー』という考え方の実現にもつなげる」

 --ドイツの「第4の産業革命」に品質へのこだわりを加えた「インダストリ4.5」を掲げる

 「『ゼロディフェクト(不良品なし)』を狙う。IoT(インターネット・オブ・シングス)を駆使し、センサーなどを活用して問題点を感知したらラインを止めて流さないようにする。フィードバックをかけて、自動で正常化できるようにもしたい。各工程で品質を作り込むということだ」

 --どのような設備で実現するのか

 「ロボットやセンサーをたくさん使う。ただ、全自動や無人化ということを目指しているわけではなく、人とロボットを最適に配置して理想的なラインをつくる。センサーで集めた情報は『ビッグデータ』として活用する。徹底的に解析し、温度や気圧、湿度などの管理に生かす。これまでも部分的には行ってきたが、すべてをつなげて統合的に行う」

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【プロフィル】吉原信也

 よしはら・しんや 北大工卒、1979年TDK入社。生産技術開発部機能部長、執行役員を経て2013年4月に生産本部長。同年6月から現職を兼任。新潟県出身。