西日本鉄道、インバウンド関連事業強化
JAPAN style■新型車両とホテル出店を計画
西日本鉄道はインバウンド(訪日外国人観光客)関連事業を強化する。その一環として2018年をメドに新型観光列車を導入するほか、全国的に深刻化している宿泊施設の不足問題に対応。ホテルの新ブランド「クルーム」を福岡をはじめ東京・大阪・名古屋の3大都市圏で展開する。政府は東京五輪が開かれる2020年に、訪日外国人旅行者を15年の約2倍となる年間4000万人まで引き上げる計画を進めている。西鉄では本社を構える福岡だけではなく、大都市での需要を見据えた戦略を展開する。
新型観光列車は、観光名所である太宰府周辺や柳川を結ぶ天神大牟田線に走らせる。沿線は食材も豊富で「本格的な食やエンターテインメントを供給することで、乗ることが目的になる観光列車とする」(倉富純男社長)計画だ。
クルームはビジネス需要と高級ホテルの間のゾーンをターゲットとしたホテル。外国人の長期滞在ニーズも視野に入れており、すでに福岡に出店している。進出先は主要ターミナルの駅前に面した一等地ではないものの、大きな通りなどに面した利便性の高い場所を選び「観光とビジネスの需要を取り込んでいく」(藤田浩展執行役員)。当面の目標としては、海外を含めて10店を計画している。
福岡は「アジアのゲートウエー」として知られ、外国人観光客の需要が急速に拡大している。例えば博多港へのクルーズ船の寄港数は15年に横浜港を抜いて全国1位になり、外国航路15年乗降人員は約160万人と前年に比べ倍増した。また、西鉄では博多港と福岡空港への入国者数が、20年には15年比で約1.8倍の360万人に達すると試算している。
これを受けて西日本最大の繁華街、天神の再開発計画が福岡市主導で進められており、24年までに30棟の民間ビル建て替えを誘導する方針。年間の経済波及効果は8500億円に達するといわれ、西鉄グループとしても積極的に関与している。また、6月からは博多駅や天神など市内主要地区を結ぶ連結バス(BRT)を走らせることによって、「スムーズに移動できる街づくり」(藤田執行役員)を目指す。
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