主要生保決算、9社が減益 円高で利息収入目減り 日生、保険料収入で第一から首位奪還

 

 主要生命保険12社の平成28年3月期連結決算が26日、出そろった。基礎利益は、為替水準が前期に比べ円高ドル安に推移し外国債券の利息収入が目減りした影響などで9社が減益となった。日本生命保険、第一生命保険は買収効果などで増益を確保した。29年3月期は利息収入のさらなる減少に加え、日銀のマイナス金利政策で、貯蓄性の高い円建ての一時払い保険の値上げや販売休止が進む見通し。生保各社の取り巻く環境が厳しくなってきた。

 また、日本生命は団体保険の大口契約の獲得に成功し、第一生命に奪われていた保険料等収入の首位の座を2年ぶりに奪還した。

 28年3月期の売上高に相当する保険料等収入は、利回りの低下で一時払い保険の販売を抑制する明治安田生命保険、T&Dホールディングスなど5社が減収となった。金利が高い外貨建て商品の販売が好調に推移した日本生命、第一生命など7社が増収となった。

 一方、基礎利益は、外国債券の利息収入減に加え、明治安田生命と住友生命保険は、昨年夏以降の株価下落で変額年金の運用が悪化したことも影響した。

 29年3月期の業績は、マイナス金利政策の実施で、「販売面において利回りが低下する貯蓄性商品の魅力が一層低下する」(明治安田生命の荒谷雅夫常務執行役)としている。

 運用面において、ただちに大打撃を受けるわけではないが、低金利環境が続けば経営のリスクとなりかねない。長期に保有する利回りの高い国債が満期を迎え、低い利回りの国債の割合が増え続ければ、契約者に約束した利回りを下回る「逆ざや」に陥る可能性も高まる。

 今後は、成長分野への投融資や外国債券への投資といった運用の工夫が業績を左右することになる。各社の運用力が問われることになりそうだ。

 富国生命保険の桜井祐記常務執行役員は、26日の決算会見で「ここ数年は取り巻く環境が追い風だったが、今後は平常時に戻る」との見通しを示した。