三菱自動車、日産提携後の新体制が焦点 次期社長に白地氏有力視

 

 燃費不正問題に揺れる三菱自動車で、日産自動車との資本業務提携後のトップ人事に注目が集まっている。相川哲郎社長は6月24日に引責辞任。その後、社長を兼務する益子修会長も、日産との提携を諮る臨時株主総会で退任する意向だ。提携後の次期社長には、益子氏と同じ三菱商事出身で、6月に三菱自副社長に就く白地浩三氏が有力視されている。(今井裕治)

 「新体制は日産を含め、考えていただく」

 三菱自の益子会長は25日の会見で、日産から34%の出資受け入れ後の新経営体制のあり方についてこう述べた。燃費不正問題の最中にトップを務めた益子氏自身が、後任を選ぶことはないとの認識を、改めて示したものだ。

 提携後の新体制は、日産主導で決める。三菱自は会長や複数の取締役を日産から招く一方、社長は三菱自出身者から選ばれる公算が大きい。会長、社長をいずれも日産から派遣すれば支配、被支配の構図が鮮明となり、三菱自の社員の反発を招く恐れがあるためだ。

 新体制の社長候補とささやかれるのが、4月に三菱自の常務執行役員に就いた白地氏だ。三菱商事時代は自動車事業本部長を務め、益子氏と同様に一貫して自動車畑を歩んだ。白地氏は25日の会見で副社長就任の抱負について「今、置かれている状況は大変厳しいが、この会社を良くするためしっかりやりたい」と力強く語った。

 一方、三菱自は、不正の再発防止に向け、提携前から日産の支援をあおぐ。

 6月の株主総会で退任する三菱自開発部門トップの中尾龍吾副社長の後任には、日産元副社長で、開発部門を率いた山下光彦氏を招くことを決めた。燃費不正の舞台となった開発部門の抜本改革は、日産主導で進める必要があると判断したためだ。三菱自は開発の現場でも日産の技術者を受け入れる。

 このほか、副社長には三菱東京UFJ銀行専務執行役員の池谷光司氏を招く。三菱グループが三菱自の経営を支える体制は、提携後も維持される見込みだ。