日食、サミオ食品(現・芝管財)
ハザードマップ■そごう倒産、円安…波にのまれる
▼日食
3月15日に大阪地裁へ破産を申請し、保全命令を受けていた日食は4月15日、破産開始決定を受けた。
同社は食料品店「中村屋」を起源とし、1955年に事業内容に酒類販売を加えて現商号で設立。世界各国の大手食品メーカーと代理店契約を結び、食品・菓子・洋酒の販売に注力。多数の百貨店内に直営店舗を設け、最盛期の90年1月期には売上高151億8894万円をあげていた。
しかし、その後は消費者の嗜好(しこう)の変化や並行輸入品との競合から徐々に業容は縮小。また、2000年7月には主力得意先であった老舗百貨店、そごうグループが民事再生法の申請を行ったことで大きな打撃を受けた。このため、01年頃から粉飾決算を行い各金融機関から運転資金を調達するようになり、債務額は大幅に増加した。
リーマン・ショックを経て、業況悪化に対応すべく積極的な店舗のスクラップアンドビルドを実施し、売り上げ回復に努めたが、出店費用が拡大し赤字を増幅させる事態となった。この間、為替デリバティブ損失も経営体力を奪い財務基盤も後退。余裕のない資金繰りとなっていたところ、今年に入り、金融機関からの返済要求が重なったため、資金繰りが立ち行かなくなった。
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▼サミオ食品(現芝管財)
サミオ食品(現芝管財)は4月27日、東京地裁から特別清算開始決定を受けた。同社はかつての総合商社、イトマンの関連会社として設立された。ブロイラーを主体とした食肉の専門商社で、ブラジル、タイ、中国などからブロイラーや食肉加工品の輸入を手掛け、国内食品商社や外食企業、ハム・ソーセージメーカーなどに取引基盤を持っていた。
食肉専門商社としては国内でも有数の取扱高を誇り、ピーク時の2008年9月期には売上高368億7500万円を計上した。リーマン・ショック以降は市況の低迷などから売り上げが減少していたものの、14年9月期は売上高337億700万円にまで回復していた。だが、15年9月期は海外の主要調達先との交渉が進展しなかったうえ、以前から採算性は低く、近年は資金需要の拡大から借入金が増加傾向となっていた。さらに同時期に急速に進行した円安により仕入れコストが上昇、経営不振に陥った。
このため、業務用食品卸の西原商会と同社が100%出資する子会社(新サミオ食品)との間で事業譲渡契約を締結し、全事業を移管。サミオ食品は4月18日、社名を現商号に変更し、今回の措置となった。(東京商工リサーチ)
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【会社概要】日食
▽本社=大阪市北区
▽設立=1955年2月
▽資本金=2億円
▽負債総額=約107億5800万円
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【会社概要】サミオ食品(現芝管財)
▽本社=東京都港区
▽設立=1983年2月
▽資本金=9600万円
▽負債総額=約140億円(見込み)
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〈チェックポイント〉
日食は世界各国の大手食品メーカーと代理店契約を結び、幅広い商品を取りそろえて地盤を拡大、ピーク時の1990年1月期には年商151億円を計上した。しかし2000年、主力先だった百貨店、そごうが破綻したことで一気に経営が悪化。以降、粉飾に走り資金調達をしたが信用を失った。襟を正さなかった経営姿勢に問題はなかったか。
サミオ食品はかつての総合商社、イトマンの関係会社として食肉を取り扱い高い知名度があった。しかしリーマン・ショックや円安に伴う輸入仕入れコストの上昇で経営不振となった。第二会社方式で事業を移管したが、芝管財に社名変更し清算となった。売り上げ拡大に利益が伴わなかったが、歯止めを掛ける経営努力が不足していたのではないだろうか。(東京商工リサーチ常務情報本部長 友田信男)
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