カネボウ化粧品 「KANEBO」ブランドで新たな出発

トップは語る

 □カネボウ化粧品社長・夏坂真澄さん(60)

 --9月15日に10年ぶりとなる高級ブランド「KANEBO」を立ち上げる

 「80年前のその日、(旧鐘淵紡績が)化粧品事業をスタートさせた。皮膚科学、感性工学などあらゆる面で、カネボウ化粧品の80年の集大成といえるブランドだ。たとえば、一日、一年、一生と積み重なる時間の中で、適切なタイミングで引き出す『時間美容』という独自の考え方を盛り込んでいる。名称を社名と同じにしたのは、そうした思いを込めたからだ」

 --日本製化粧品の人気が海外で高まっている

 「『KANEBO』はスキンケアを中心に計24品目をそろえた。カウンセリング力を最大限に生かせる百貨店や化粧品専門店で販売し、300億円規模の売り上げを目指したい。11月には東南アジアで発売し、来年秋には欧州とロシア、2020年には中国でも投入する」

 --ブランドコンセプトは

 「『美しい人生』だ。世界の女性の人生に寄り添い、心の豊かさも含めてキレイを楽しみ、自分らしく輝いていただくことを応援したい。高級ブランドにありがちなラグジュアリー、ゴージャスといったイメージとは一線を画し、自然でシンプルな生き方、飾らないリアルな女性の姿を新しい価値観として提示したい」

 --13年7月に美白化粧品の自主回収を発表して以降で初の新ブランドとなる

 「当社の商品で多くの方が白斑様症状を発症され、多大なるご迷惑をおかけした。失った信頼を取り戻し、社会に必要とされる会社になるため、この3年間、徹底した安心・安全のモノづくりを実行してきた。だが、それだけでは十分ではない。大事なのは顧客の目線に立つことだ。(顧客目線に立った)今回のブランドは新たな出発のシンボルにもなる」

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【プロフィル】夏坂真澄

 なつさか・ますみ 阪大人間科学卒。1979年花王石鹸(現花王)入社。執行役員ビューティケア事業ユニット長などを経て、2012年6月から現職。埼玉県出身。