富士フイルムホールディングス 相乗効果高いM&Aへ積極投資

トップは語る

 □富士フイルムホールディングス社長・助野健児さん(61)

 --2016年度は中期経営計画の最終年度となる

 「為替が円高に振れるなど経済環境は厳しいが、インスタントカメラの『チェキ』などのイメージング事業やヘルスケア事業は収益力が上がっている。目標の営業利益2200億円、ROE(株主資本利益率)7%以上を達成したい」

 --再生医療関連事業の黒字化のめどは

 「時期はいえないが、市場は拡大が見込まれる。昨年、さまざまな細胞に分化できるiPS細胞(人工多能性幹細胞)を製造、開発する米セルラー・ダイナミクス・インターナショナルを買収した。当社がフィルム製造で培ってきた技術と相乗効果が見込める。iPS細胞の製造コストを抑えて製薬会社へ納品し、早期の黒字化を目指す」

 --M&A(企業の合併・買収)に前向きだ

 「東京ミッドタウンに開設した『オープンイノベーションハブ』では当社の技術資産を一般公開している。当社にない優れた技術を持ち、1+1が3、4以上になる相乗効果を見込める企業に対しては、投資対効果を見極めながら積極的に行っていく」

 --世界的に成長が鈍化するデジタルカメラは

 「『Xシリーズ』などの高級機に注力していく。交換レンズ式カメラは、一眼レフからミラーレスへの移行が加速している。当社の強みは高画質技術だが、軽量化や使いやすさの向上など改善の余地はある」

 --中国、新興国の経済減速はどうみる

 「中国はマイナス成長に陥っているわけではない。食生活の変化に伴う医療ニーズの高まりで、ビジネスチャンスは期待できる。タイを中心に東南アジアでも当社のデジカメの人気は高い。海外売上高比率はすでに6割に達しているが、さらに伸ばしていく」

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【プロフィル】助野健児

 すけの・けんじ 京大法卒。1977年、富士写真フイルム(現富士フイルムホールディングス)。富士フイルムホールディングス執行役員、取締役執行役員などを経て、2016年6月から現職。神戸市出身。