ネットや携帯会社、自社カードとサービス結びつけ 顧客囲い込みへ 楽天、ヤフー、ドコモ、au…
クレジットカードやポイントカードと自社の各種サービスを結びつける動きが、インターネットや携帯電話事業者で活発になっている。楽天は70以上あるサービスを割引で使える新クレジットカードの発行を視野に入れる。KDDIやソフトバンクは長期利用者向けサービスとして、自社サービスなどに利用できるポイント還元を発表した。各社は、さまざまなサービスとポイントによる「経済圏」で既存の顧客の囲い込みを図っている。
携帯電話事業者より先に経済圏構築を進めてきた楽天やヤフーは、自社のクレジットカードやスマートフォン向けアプリを使ってネット通販を利用すると、通常より多くのポイントを獲得できるサービスを行っている。
2020年までに国内トップのクレジットカード企業を目指す楽天は、今後、各種サイトと組み合わせた旅行の宿泊費の割引などグループの各サービスで特典が受けられる新クレジットカードの発行や、既に発行している全日本空輸と同様に、他業種との提携カードの発行などの構想を進めている。
楽天カードの穂坂雅之社長は「ポイント特典だけだと限界がある。直接的な特典の付くカードをイメージしている」と話している。
一方、これまで本業の携帯電話事業に注力してきた携帯電話事業者は、スマートフォンの普及が伸び悩んでいることや、他社からの乗り換え客向けの大幅な割引を総務省から規制されたこともあり、保険や電力など取り扱う商品の拡大と各種サービスや商品をまとめてお得に利用できるポイント戦略にかじを切り始めた。
背景には、携帯回線という通信を貸し出すだけの「土管屋」(携帯電話事業者首脳)に成り下がることへの危機感がある。19年3月期までに携帯電話事業以外の取引額を現在の3倍の2兆円まで増やす構想を明らかにした、KDDIの田中孝司社長は「できるだけ画一的にならないように努力していきたい」と、携帯電話ショップを使った各種サービス提供で他の携帯事業者との差別化を進める考えを示している。
■携帯・IT各社のクレジットカード
(主なカード名/会員数(3月末))
・NTTドコモ
dポイントカード/366万
・KDDI
auWALLETクレジットカード/140万
・ヤフー
Yahoo! JAPANカード/221万
・楽天
楽天カード/1200万
※会員数は退会者数を除いた数字。ドコモはクレジット機能なしのカードも含んだ枚数。楽天は2015年11月現在
関連記事