AIU損保、女性が熊本地震の被害調査 社員提案、気づかい好評
AIU損害保険は、熊本地震に襲われた契約者の被害調査に初めて女性社員を投入した。災害被害の立会調査は男性社員が担当してきたが、女性目線のきめ細かな配慮や気づかいが被害者に受け入れられ、特に女性契約者から喜ばれているという。これを機に、女性が活躍する業務範囲の拡大にもつながりそうだ。
「ドアを開けた瞬間、女性のお客さまが自分たちの顔を見て安堵(あんど)された様子だった」。4月30日、被災地の熊本市に住む女性契約者宅を訪問した女性社員はこう感じ取った。
男性に対して抱く抵抗感がなくなった契約者に、女性社員はタブレット型端末を使って家財の損害状況を質問し損害程度を認定していった。同端末には地震保険用損害調査の算定アプリが搭載されており、東日本大震災で保険金の迅速な支払いに効果を発揮。今回の熊本地震でも女性社員の経験のなさをカバーしている。
女性目線も立ち会い現場で好評を得ている。訪問時にスリッパを持参したり、部屋を汚さないように持参したタオルの上にバッグを置いたりする気づかいが喜ばれているという。
立会調査への女性社員派遣は、同社が属するAIGグループ公認の女性従業員ネットワーク「Women&AlliesERG Japan」が急遽(きゅうきょ)提案し、実現した。4月末から女性社員を派遣し、保険金支払いなど内勤業務を担当する約20人が参加した。
ネットワークに所属する荒井優果・保険金支払管理部マネージャーは「女性目線を使えば、立会調査がより改善できるはずと現場派遣に踏み切った。一人暮らしの女性も多く、安心感もあって受け入れられている」と初の試みに手応えを感じている。
女性目線による立会調査は従業員有志グループからの自発的提案で決まったが、自らの意志で参加を希望する女性社員も出現。男性職場への女性進出を促したり、女性目線の提案に対する意欲も高まったりと波及効果も出ており、女性活躍の舞台が広がりつつある。