ネットの機能やコンテンツ増やし顧客拡大 はてな・栗栖義臣社長

 

 インターネットを利用してだれでも手軽に情報を発信し、相互にやりとりできるソーシャルメディアが世界中で急速に普及した。フェイスブックやツイッターなど全世界にユーザーをもつメディアもある。

 2001年に「人力検索はてな」を立ち上げ、ソーシャルメディアを手掛ける「はてな」。全体の登録ユーザーは15年までの10年間で9倍以上に伸びた。栗栖義臣社長は「高い発信力のある個人ユーザーが多くなっており、コンテンツプラットフォームは今後も成長し続ける」と自信をみせる。

 --創業以来、ユーザー投稿型サービスを事業の柱に据えてきた

 「インターネット上で会員登録したユーザーが投稿した文章や画像、動画などのコンテンツを幅広く閲覧できるようにしている。代表的なものとして『はてなブックマーク』がある。気に入った記事や動画を他のユーザーと共有することで、有益な情報源とすることができ、ニュースのまとめサイトのように使われている。総務省の情報通信白書でもソーシャルブックマークサービスの例の一つとして紹介された。ほかにも『はてなブログ』や『人力検索はてな』を運営している。15年7月末時点で、はてな全体の登録ユーザーは450万人、月間ユニークユーザー(同じサイトを訪問した人数)は5400万人に達した」

 --法人向けサービスが売り上げの約70%を占める

 「企業が自社でウェブサイトを所有してコンテンツを発信し、顧客の獲得や関係強化を図るコンテンツマーケティングサービスを提供している。『はてなブログMedia(メディア)』は企業が顧客向けに展開するメディアを手軽に構築・運営できるサービスだ。タイアップ広告では告知したい商品やサービスを取材して記事を作成し、ソーシャルメディアに適切に拡散されるようにしている」

 --受託開発でも実績がある

 「これまでに蓄積してきた技術力やノウハウを活用して顧客企業の要望に応じて独自のシステム開発・運用の受託と、ビッグデータサービスも提供している。任天堂のユーザーコミュニティーサービス、集英社の『週刊少年ジャンプ』などマンガの投稿・公開サービス、KADOKAWAの小説投稿サイトなどを開発した」

 --今後の成長戦略は

 「新しい機能やコンテンツの提供をすることで、登録ユーザーとユニークユーザーを増やす。売上高は拡大しているが、既存顧客への依存度が高いため、積極的に営業活動をして新しい取引先の開拓に努めたい。『人力検索サイトはてな』などを10年以上提供してきた実績から、個人に対しては一定の認知度はある一方、法人顧客向けについては認知度が十分ではないとみている。セミナーの開催や技術カンファレンスでの登壇などを通して、法人向けの知名度向上に取り組んでいく」(佐竹一秀)

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【プロフィル】栗栖義臣

 くりす・よしおみ 阪大大学院修了。TIS入社。2008年、はてな入社。第2サービス開発本部長、取締役を経て、14年8月から現職。38歳。鹿児島県出身。

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【会社概要】はてな

 ▽本社=京都市中京区御池通間之町東入高宮町206 御池ビル9階

 ▽設立=2001年7月

 ▽資本金=1億8571万円

 ▽従業員=約100人

 ▽売上高=14億8000万円(16年7月期見込み)

 ▽事業内容=インターネット関連事業