TDR、外国人取り込み強化で上海ディズニーに対抗 国境超えた競争始まる

 

 上海ディズニーランドが16日開園し、国境を超えたテーマパークの本格的な顧客獲得競争が幕を開けた。特に東京ディズニーリゾート(TDR)はここ数年、中国を中心とする訪日外国人を増やし来場者数を伸ばしてきたため、その影響は無視できない。TDRは、外国人の取り込みを強化し対抗する構えだ。

 「やったー」。16日、東京ディズニーランド(TDL)内の路上に、映画「トイ・ストーリー」でおなじみのキャラクターが突然登場すると、そばにいた子供が一斉に歓声を上げ、一緒にゲームに興じ始めた。

 TDLは同日、こうした園内の雰囲気を盛り上げる路上パフォーマンスや小規模なショーを新たに9つ導入した。大規模な施設を建設せずに、来場者を飽きさせない戦略だ。

 こうした施策が奏功し、TDLと東京ディズニーシー(TDS)を合わせた2015年度のTDRの来場者数は3019万人と、東日本大震災前の10年度に比べ約20%増えた。16年度も前年度比7%増の3040万人を予想する。

 来場者の増加を牽引(けんいん)するのが中国や台湾などアジアを中心とする外国人だ。15年度の全体の来場者数は前年度比で119万人減ったにもかかわらず、外国人は逆に24万人増えた。外国人比率は6%と震災以降、右肩上がりで上昇している。

 TDRは外国人を取り込もうと、今年3月から待ち時間が少なくアトラクションに入場できる「ファストパス」やホテルの宿泊などがセットになった商品を販売。また、これまで場内の地図は日本語以外では英語、中国語、韓国語で作成していたが4月からはタイ語とインドネシア語を加えた。幅広い国から来場者を増やす狙いだ。

 岩井コスモ証券の川崎朝映シニアアナリストは、上海の開園によるTDRの来場者への影響について「短期的にはマイナスだが、ディズニーの楽しさを知った中国人が増えれば長期的にはTDRにプラスになる」と指摘する。実際、香港ディズニーランドが開園した05年度のTDR来場者は減少したが、06年度は前年度比4%増に転じ、その後も増加傾向をたどっている。