「キッテ」開業、地震対策や学生人気で優位 名駅再開発オフィス需要旺盛

 
17日にオープンした「KITTE名古屋」の開業式典=名古屋市

 日本郵政グループの日本郵便がJR名古屋駅前に建設した地上40階建てのビル「JPタワー名古屋」の商業施設「KITTE(キッテ)名古屋」が17日、開業した。2027年にリニア中央新幹線が開業予定の同駅前は高層ビルの建設が相次ぎ、再開発が進む。地震対策や人材確保を目的に入居する企業が多く、オフィス需要は旺盛だ。

 日本郵便が手掛けるキッテは東京と福岡に続き、名古屋が3カ所目。JPタワーの地下1階から地上3階に入り、名古屋名物のあんかけスパゲティの老舗「スパゲッティハウス ヨコイ」など飲食店を中心に36店舗が並ぶ。うち6店は来年4月にオープンする予定だ。

 17日は、開業前に約650人の客が列をつくった。日本郵便は式典を開き、三重県鈴鹿市出身の元ビーチバレー選手、浅尾美和さんらが参加した。

 JPタワーと3月に全面開業した「大名古屋ビルヂング」では、オフィスの入居を既に開始。建設中の「JRゲートタワー」も11月から順次、事務所が業務を始める。いずれもほぼ満室の状況で、これらで2万人以上が働くとの試算もある。

 オフィス仲介大手の三鬼商事によると、最新の高層ビルは一般的に地震の揺れを抑える構造になっており、南海トラフ巨大地震などのリスクを軽減しようと入居する企業が目立つ。「新しくて名古屋駅に近い職場は学生に人気がある」(担当者)ため、優秀な人材の獲得を狙って移転を決める傾向も強いという。