東武百貨店、立教大と連携 ゼミ生の知恵 若者離れ阻止

 

 東武百貨店の池袋本店(東京都豊島区)は、池袋にキャンパスを構える立教大学と連携し、7月中旬に大型イベントを開催する。両者が本格的に協力するのは初めてで、ノートパソコン大のサンドイッチ販売など、学生の意見を反映させたユニークな企画に挑む。

 フリースブームによってユニクロが台頭した1990年代の終わり頃から、若者の百貨店離れが加速したといわれる。東武百貨店では今回の取り組みを契機に、若年層に百貨店の魅力を発信したい考えだ。

 プロジェクトに参画したのはマーケティングを研究する経営学部教授の佐々木宏ゼミ。山崎製パンと組んで人気商品「ランチパック」の企画に携わるなど、企業との協業を数多く経験している。

 ゼミ生を対象に実施した衣食住のアンケート結果を踏まえ、「食に焦点を当てたイベントに関心が集まる」と提案。東武側は「若者は衣類で動くという感覚があった」(飯田寛・販売促進・広告課課長)ため、アンケート結果は意外だったという。

 次にさまざまな大学の学生を対象にアンケートを実施。「仲間で食を囲むことで話が広がるという意見に着目」(清水美帆さん)し、「コミュニケーション」というキーワードを導く。

 7月14日から20日にかけて屋上や各フロアで開催するのは「Ennichi@友縁地」。ゼミ生の瀬戸西怜さんは店舗にあまり足を運んだことがなかったが、「ZARA」や「ケイト・スペード」など若者の人気店が多いことを知り「東武で買い物を楽しめる」と再認識。人気店を巡るスタンプラリー企画が決まった。

 コミュニケーションの活性化を念頭に、レストランは8月末までのメニューを企画中だ。キーワードは「シェア」。例えば大きなフォカッチャ製のサンドイッチは「どこから分けようか」「どの角度で撮影してフェイスブックでシェアしようか」といった会話が弾むことを想定。エビフライやハンバーグ、ピラフなど6種類の総菜を盛り合わせたランチは皆でシェアして楽しめるようにした。

 両者の打ち合わせはゼミの開講日に実施している。佐々木教授は今回の協業について「マーケティングの1から10までを体験できる貴重な機会」と説明。東武側も「来年以降も学生との交流を続けられれば」(飯田課長)と期待を寄せている。