「ユーロよりルピーの変動が影響大」 インド事業の重要性強調
スズキ株主総会詳報(2)《開始から1時間が経過し、質疑に入ると最初に主力のインド事業について質問が飛ぶ》
男性株主「インド事業について新しく展開する高級販売店『NEXA』の販売状況や、業績と今後の見通しについて教えていただきたい」
マルチスズキインディアの鮎川堅一社長「NEXAは昨年7月から新しい販売チャンネルとして展開し、今年3月末で127店を大都市を中心に設立している。約9カ月だが6万8千台の販売実績を上げた。今期末までに250店を設置し、着実に強化していきたい」
《現地の好調な業績を反映し、回答にも力が入る》
「インドは経済成長が進んでいて、GDP伸び率は中国を越え、インドの自動車市場は着実に成長している。NEXAのほか、日本でも展開する『バレーノ』など新モデル3車種を投入して販売拡充に貢献している。バレーノはインドでつくって世界市場に供給するということで日本にも初めて輸出する車になった。インドのモディ首相は『メークインディア』というキャンペーンをやっていて、そのときに私どものブースにおいで頂いて『これがシンボルだ』と声をかけていただいた。15年3月期はインドで売上高利益とも過去最高を達成した。当期も同様に伸長を予定している」
《続いて直近の世界情勢をめぐる動きの質問が上がる》
男性株主「英国の国民投票でEU脱退が決まったが、何らかの影響を受けるか。特に為替の影響を教えていただきたい」
岩月隆始取締役「国民投票でEU離脱に関する賛成票が半数を超えたが、直ちに離脱するわけではなく、EU政府と英政府が一定期間交渉していつ離脱するかなどの話し合いが行われる。この交渉についても最低2年かかると見込まれている。英国のEU離脱の影響は、離脱自体よりも為替変動や世界経済に対する影響が大きいと考えている」
「為替については当社の今期の売上高の3兆1千億円のうち外貨建ての売り上げの大きい順に言うとインドルピーが約1兆円、ユーロが3500億円程度。ちなみにポンドについては690億円ぐらい、米ドルは660億円程度。これらの通貨の現在の為替状況は、決算発表を行った際に今期の予想レートを示しているがそれと比較すると、インドルピーが1.6円と見込んでいたがこれが現在1.5円、ユーロは120円と見込んでいたが113円前後、ポンドは155円と見込んでいたので137円前後と、米ドルが105円から102円とそれぞれ円高に動いている。
これらの為替変動による当社の連結損益への影響だが、ルピーが円高に振れた場合0.1円、10銭で約100億円、ユーロが1円円高だと約11億円、ポンドが1円で約8000万円、米ドルが1円で約5億円ということで、当社への影響度という意味ではルピーとユーロが重要な影響を与える。どんな対策を取るかだが全社的なコスト削減を徹底することと、海外工場での現地化を進めている。スズキの海外売り上げのうち9割を占める四輪車は海外生産が進んでいることもあるので、工場を持たない輸入国についてはインド製やハンガリー製の海外生産車を中心に拡販を図ることで対策としたい」
「世界経済についてはリーマンショック同様の大きな影響を与える可能性もあるので事態の推移をみながら慎重に事業を展開したい。なお離脱の影響は、当社は英国に生産拠点を持たないので英国の販売と損益に限定される」
鈴木会長「為替の変動がいかに大きいかをご理解頂ければと思う。特に米ドルよりもユーロ、ユーロよりもルピーが大きく影響しているので何とか克服しながら、コスト削減しながら、収益の計画を達成したいと思います」
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