留学生の就活支援へ…東芝飛び出しベンチャー設立 キューブリッジ・中西文太社長
キューブリッジの中西文太社長
不正会計問題で揺れた東芝。来年4月の新卒採用を見送った同社を飛び出し、今年5月に日本人留学生向け就活支援のベンチャー企業「キューブリッジ」を設立した。
「『子会社を作らせてほしい』と上司に2度頼んだが2度とも断られた」
東芝メディカルシステムズを売却するなど経営再建中の東芝には、中西さんの希望に応える余裕はなかった。だが、これまでに築いてきた留学生との関係を途切らせたくない。「ならば自分でやるしかない」と独立を決めた。
台湾東芝に赴任していたとき、日本人留学生が卒業時期の違いから帰国後の就職に苦労していたのをみて、本社に採用をかけあった。「外国人を採用してもすぐ辞める」とこぼしていた経営陣に日本人留学生の採用を提案。優秀な技術者の採用につながり、実績をつくった。人事部門からは反発もあった。だが「世界中でこれをやったらどうだろうか」と事業化の構想を温めた。
しかし、台湾から戻った中西さんを持っていたのは不正会計に端を発した本社の危機的状況。出資要請もあったが断り、資本金600万円でキューブリッジを設立した。社名は「立方体(キューブ)のように多様な視点で、学生と企業の架け橋になりたい」という気持ちを込めた造語だ。
大学時代、アメリカンフットボール部で鍛えた体力で、企業や大学の参加を求めて奔走する。(芳賀由明)
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