出光と創業家、溝埋める道筋見えず 11日に協議開催

 

 石油元売り2位の出光興産の創業家が同社と5位の昭和シェル石油との合併に反対している問題で、出光の経営陣と創業家の協議が11日に開催されることが決まった。創業家側が5日、明らかにした。創業家の代理人が合併計画に反対を表明した6月28日の定時株主総会後、両者の正式な協議は初めてとなる。経営側は改めて直接、創業家の出光昭介名誉会長から反対の理由を聞き、今後の対応策を練るとみられるが、創業家の感情的なしこりも大きく、協議の行方は予断を許さない。

 創業家側は5日、フジサンケイビジネスアイの取材に応じ、「昭介氏が11日午後に出光美術館(東京・丸の内)で経営陣と会談することになった」と述べた。創業家側は創業家の代理人を務める浜田卓二郎弁護士が同席。経営側は月岡隆社長らが出席する方向だ。

 出光本社と同じビルに入居する同美術館は昭介氏が理事長を務める。経営側は同美術館を表敬訪問することで創業家に一定の配慮をみせる形だ。

 合併で影響力が薄れるとの懸念がある創業家は「企業体質や企業文化が異なる」として、合併反対の姿勢を崩していない。

 一方、経営側は「持続的な成長を考えれば経営統合は最善の策だ」と強調。あくまで話し合いで合併の理解を得たい考えだが、創業家との溝を埋められる見通しは立っていない。

 出光と昭シェルは来年4月の合併に向け、年末までに合併を決議するための臨時株主総会を開く予定。合併承認には株主の3分の2以上の賛成が必要になる。創業家側は、合併を拒否できる3分の1超の株式保有を主張している。創業家を説得できるかが、合併実現の最大の焦点となっている。