楽天、優良店に優遇制度導入へ “アメとムチ”で悪質店には違約金

 
楽天の三木谷浩史会長兼社長

 楽天がネット通販モール「楽天市場」の出店者に優遇制度を導入することが7日、分かった。優良出店者と認定されると、同じ商品を販売している店よりも検索結果が目立つように表示されるなどの特典を9月以降始める。

 一方、期限切れ食品を販売するなど悪質な出店者には違約金を課す違反点数制度も導入する。楽天は2013年に価格表示の不正が発覚して以降、出店者の引き締めを強めてきたが、今後は“アメとムチ”で、楽天市場の商品やサービスの質の向上を図る。

 優遇制度は、顧客からの評価の点数や、注文を受けた後でキャンセルする回数が多くないか、トラブルが少ないかなど、さまざまな基準を基に出店者の店舗運営を評価して「優良店」を認定。その上で、優良店であることを店舗のページや検索結果の画面で明示する。ただ、「出店料の値下げは現時点では考えていない」(幹部)という。

 違反点数制度は、「連絡が付かない」など軽微な違反を5点▽「消費期限切れ食品の販売」など深刻な違反を35点▽「麻薬・覚醒剤の販売」など重大な違反を100点-など違反の軽重に応じて5段階に分類。1年間の累積点数が35点を超えると10万円の違約金が課され、100点に達すると違約金300万円や契約解除などの罰則が科される。9月1日からの実施に向け、違反の判断基準のマニュアル作成などを進めている。

 楽天は13年11月のプロ野球日本一セールで、元値をつり上げて割引したように見せかける二重価格の問題が明るみに出て以降、14年2月には価格や割引表示のガイドラインを作成。安心安全な商品提供に向けた取り組みを進めてきた。

 背景には、出店料無料で一気に出店者と商品数を増やしたヤフーや、音楽配信や迅速な配送などさまざまなサービスを拡大するアマゾンなど競合ネット通販事業者に質で対抗し、一店舗ごとの売り上げを伸ばすという狙いもある。基準を明示した優遇と違反点数制度で、透明性の高い店舗運営を進める方針だ。