モトローラも参戦 日本のSIMフリースマホ、海外勢の進出相次ぎ競争激化

 
モトローラ・モビリティの日本法人が発売するSIMフリー対応スマートフォン=13日、東京都港区

 パソコン(PC)メーカー世界最大手の中国レノボ・グループ(聯想集団)傘下の米スマートフォンメーカー、モトローラ・モビリティの日本法人は13日、同じ端末で利用者が通信会社を自由に選べる「SIMフリー」に対応したスマホの新製品「モト G4 プラス」(想定価格=税別3万5800円)を22日に発売すると発表した。拡大する日本のSIMフリースマホ市場に、海外メーカーの参入が相次ぎ、競争が激化している。

 通信機能が充実し、カメラ撮影などの利便性が向上。格安料金で通信サービスを提供する仮想移動体通信事業者(MVNO)やインターネット通販会社に加え、販路を量販店にも拡大する。SIMフリースマホ市場の成長を追い風に、日本市場への進出を加速する。

 新製品は、SIMカードを2枚利用するデュアルSIM方式を採用。2回線を1台の端末で利用し、高速データ受信と通話が同時にできる。

 搭載したカメラは端末本体を振るだけで簡単に起動。レーザーフォーカスを備え、1600万画素の高画質で昼夜を問わずに鮮明な写真が撮れる。84度の広角レンズを搭載して「自撮り」の集合写真にも対応できる。また、約15分の充電で最長6時間駆動できるようにした。

 格安料金の通信サービスの充実や、中国・華為技術(ファーウェイ)、台湾のエイスース、韓国LGエレクトロニクスといった中国・アジアメーカーの参入で、SIMフリー対応のスマホ市場は急速に拡大。各社は本体の薄型化やカメラの「自撮り」機能の向上などを進め、シェア確保に躍起だ。

 モトローラ・モビリティの日本法人のダニー・アダモポーロス社長は「今年後半から年末にかけて、大々的に展開していく。段階的に日本での存在感を高めていきたい」と意欲を述べた。