サムスンがVRカメラ発売 360度撮影映像をスマホなどで追体験

 
「ギャラクシーギア360」を右手に、ヘッドマウントディスプレー「ギアVR」を左手に持って撮影に応じるサムスン電子ジャパンの堤浩幸・最高経営責任者(CEO)

 韓国サムスン電子は14日、周囲の空間を360度方向で撮影できる球体カメラ「Galaxy Gear(ギャラクシー ギア) 360」(想定価格=4万円台後半)を15日から発売すると発表した。撮影した映像はスマートフォンのほか、映像やゲームなど仮想現実(VR)の中にいるかのような体験ができるヘッドマウントディスプレー(HMD)「ギア VR」で鑑賞し、旅行、コンサート鑑賞、スポーツ観戦などを追体験できる。VR市場は世界の大手IT企業の参入が相次いでおり、競争が加速しそうだ。

 球体ボディーの前後に約1500万画素のカメラを搭載し、高精細の4K並みの映像の撮影が可能。専用アプリ(応用ソフト)を使い、映像をスマホに無線通信で転送して鑑賞、編集ができる。スマホを「ギア VR」にセットすれば、臨場感あふれる映像体験が楽しめる。

 「ギアVR」に対応するサムスンのスマホは「ギャラクシー S7 エッジ」「S6」「S6エッジ」の3機種。

 19日には、リオデジャネイロ五輪をモチーフとした「S7 エッジ」の特別商品がKDDIの「auオンラインショップ」で、開催年にちなんで2016台限定で発売予定。14日から予約受け付けが始まった。

 VR市場には、ソニーも家庭用ゲーム機「プレイステーションVR」を10月13日に発売を予定している。既存のプレイステーション4(PS4)につないで使用でき、HMDを装着すると、ゲームに登場する人物やモンスターなどになったかのような気分が味わえる。

 このほか、米マイクロソフトも、「HoloLens(ホロレンズ)」という、透過型のゴーグルで、風景に3D映像を重ねることができるタイプのHMDを開発者向けに北米で今春発売している。