ミクシィ eスポーツ、日常に根付いたビジネスに

トップは語る

 □ミクシィ社長・森田仁基さん(40)

 --2013年秋に配信を開始したスマートフォン用ゲーム「モンスターストライク(モンスト)」がロングヒットを続けている。その要因をどうみる

 「スマホを仲間で持ち寄って顔を合わせて遊ぶというコンセプトはほかのゲームにはなかった。先に始めた友達と一緒に遊ぶと強くなる仕組みがあるので気兼ねなく始められるところも受け入れられたのでは」

 --モンストの賞金制の大会を開催するなど、ゲーム競技の「eスポーツ」に力を入れている

 「大会などでゲームのプレーを見て、面白いと思ってもらえればプレーヤーも増えて収益も上げられる。観客が増えれば、宣伝するためにプレーヤーにスポンサーも付く。eスポーツをしっかりと根付かせてビジネスとしてやっていきたい」

 --eスポーツが一般化するためのポイントは

 「1番は競技人口が大事だと思う。ゲームの盛り上がりは日常とは別のオンライン上に限定されることが多く、メジャー感が出にくいが、モンストは公園や学校など日常の延長の環境で楽しめる。どこまで日常に根付かせることができるかが重要だと思う」

 --「ミクシィ」などSNS(交流サイト)の今後の方向性は

 「ミクシィはある種SNSの先駆けだったが、今は友達同士のSNSというより、趣味や好みで集まった人が出会う場になってきた。SNSは家族同士で写真をやり取りする『みてね』など、各種アプリを使い分ける時代になってきた」

 --SNSのミクシィ以外の事業が目立っている。社名変更は検討しないのか

 「春から『ミクシィグループ』を社外にも使い始めている。封筒や名刺のデザインは変える。少しずつ世間に出していく。ただ、商号は今のままだと思う」

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【プロフィル】森田仁基

 もりた・ひろき 2000年中央大総合政策卒。ネットビレッジ(現フォンファン)を経て08年11月ミクシィ入社。13年1月執行役員。14年6月より現職。東京都出身。